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さがほのかいちご

Glossy red Sagahonoka strawberries with a halved berry showing pale white flesh

熟したさがほのかを半分に切ると、その対比に驚かされます。つややかな赤い皮の内側は、完熟していても白、あるいはそれに近い淡い色のままです。さがほのかは佐賀県で生まれた日本のいちごの品種で、やさしい甘さと低い酸味、しっかりした食感で知られています。

皮が白いいちごではありません。中心が淡いのは、未熟な果実の印でもありません。この記事では、味、旬、歴史、産地に加え、いちごさんやあまおうとの違いも紹介します。

目次

さがほのかいちごとは?

さがほのかの概要:佐賀県生まれ、親は大錦ととよのか、2001年に農林水産省の登録番号8839として登録、赤い皮と淡い果肉

さがほのかは、九州の佐賀県が開発したいちごの品種です。農林水産省が2001年3月19日に品種登録しました。親は大錦ととよのかです。農林水産省の品種登録記録では、果実は大きな円錐形で硬く、皮は鮮やかな赤、果肉と芯は白いと説明されています。

基本情報

日本語名
さがほのか
表記
さがほのか(登録名)
読み
「さ・が・ほ・の・か」の5拍を短く均等に発音します(英語の単語sagaとは異なります)
開発者
佐賀県(九州)
親品種
大錦 × とよのか
登録
2001年3月19日、農林水産省登録番号8839
見た目
赤い皮、淡い色の果肉、中心の白い芯
味
甘みがあり、酸味が少ない
一般的な旬
11月下旬または12月〜5月
現在の産地
熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県で主要品種に挙げられている

名前について:佐賀は、開発した県の名前です。「ほのか」は日本語でやさしい、かすかといった印象を与える言葉ですが、名前の由来について公式な説明は見つかりませんでした。

さがほのかは白いいちごですか?

いいえ。英語でホワイトストロベリーといえば、皮が白いままの品種を指すのが一般的で、たとえば佐賀県生まれの白いいちご「雪うさぎ」があります。さがほのかは外側が鮮やかな赤に熟し、淡いまま残るのは果肉と中心の芯だけです。これはこの品種に自然な特徴です。

さがほのかいちごはどんな味?

さがほのかのやさしい甘さと低い酸味:可溶性固形物が多く、酸味は少なく、香りはやや強め、果肉は硬く、日持ちが良い

さがほのかは、鋭い甘酸っぱさというより、やさしい甘さが特徴です。酸味が比較的少ないため、甘さがより際立ち、まろやかに感じられます。果肉が硬くすっきりとした歯ごたえがあり、香りははっきり感じられますが、穏やかな味わいを邪魔しません。

農林水産省の品種登録記録による味の特性

可溶性固形物多い
酸味少ない
香りやや強い
果肉硬い
日持ち良い

これらは公式記録の分類に基づく定性的な表現であり、消費者の評価や検査結果の数値ではありません。

甘さとやわらかな酸味

酸味が控えめだと、甘さの感じ方が変わります。甘みとぶつかる酸っぱさが少ないため、果実はやわらかくまろやかに感じられます。酸味のあるいちごが好きな方には少しやさしすぎるかもしれませんが、それも無理のない感想です。

もちろん、実際の糖度にもばらつきがあります。2014〜2015年の佐賀県の育種試験では、さがほのかの平均は8.6°Brixでした。一方、大分県の試験では9.7°Brix、酸度0.36%という結果でした。したがって、これらは小売品の規格ではなく、試験圃場での一例として見てください。

食感と見た目

鮮やかな赤い皮淡い果肉、白い芯

公式記録は、この果実を「硬い」に分類しています。これは果肉がしっかりしていて、形が崩れにくいという意味です。そのため、スライスしても皿の上で角が保たれます。記録では、果実は大きく円錐形で、皮につやがあるともされています。赤色は、いちごさんのような深紅の品種より淡めです。

さがほのかいちごの旬はいつ?

さがほのかの旬:9月の定植、11月下旬の収穫開始から5月まで、特に良い月は一つに決まらない

さがほのかの収穫は、都道府県や農園によって時期が異なるものの、一般に11月下旬または12月から5月まで行われます。生産者は通常9月ごろに定植し、冬から春にかけて収穫します。

佐賀県の一般的な栽培カレンダー

9月10月11月12月1月2月3月4月5月6月
定植生育収穫佐賀県のいちご全体

正確な時期は、農園、地域、その年の天候によって変わります。

佐賀県での収穫時期

2022年の研究では、佐賀県の栽培体系を、9月に定植し、5月ごろまで収穫するものと説明しています。ある佐賀県の育種試験では、さがほのかの初収穫は11月29日でした。農林水産省の2025年の資料によると、佐賀県のいちご収穫は全体で6月にまで及ぶことがあります。ただし、この期間は県内のすべての品種を合わせたもので、さがほのかだけのものではありません。

いちばん良い月はある?

公式の資料では、特にいちばん良い月は示されていません。佐賀県の研究では、12月下旬に開花した花は成熟まで約52日かかりました。これに対し、5月に開花した花は約21日で済みました。果実の大きさも、12月の22.3グラムから5月には約15.2グラムへと変わりました。

佐賀県の育種担当者は、時期によって糖度が下がることがあるとも指摘しています。そのため、パックを買って味が淡白に感じたら、数週間後に別のパックを試してみてください。

さがほのかとほかの日本のいちごの比較

さがほのかといちごさんの比較:皮、果肉、糖度、果実の重さ、初収穫日

どちらを選ぶかは、やさしい甘さと、甘みと酸味のバランスがはっきりした味のどちらが好みかによります。

編集上の方針

以下の数値は同じ佐賀県の圃場試験によるものなので、公平に比較できます。ただし、あくまで試験の平均値であり、小売品の固定した規格ではありません。

項目(2014〜2015年 佐賀県の試験)さがほのかいちごさん(佐賀i9号)
皮の色鮮やかな朱色濃い赤
果肉の色白赤
平均可溶性固形物8.6°Brix8.5°Brix
果実の平均重量15.5グラム17.0グラム
皮の硬さ(3ミリメートルのプローブ)78グラム87グラム
初収穫11月29日12月8日
1株あたりの可販収量674グラム810グラム

出典:Saga Prefectural Agricultural Research Center、2017年。硬さは、3ミリメートルのプローブが果実を貫くのに必要だった力です。この試験の中でのみ比較してください。実際の果実は農園や季節によって異なります。

さがほのかといちごさん

いちごさんは、同じ研究センターが開発したさがほのかの後継品種です。この試験では、皮の色が濃く、果肉は赤く、収量も多い結果でしたが、平均糖度はほぼ同じでした。別の資料では、農林水産省の佐賀県拠点がいちごさんの味を、甘さと酸味のバランスと説明しています。やわらかな酸味が好みなら、さがほのかを選ぶとよいでしょう。

さがほのかとあまおう

あまおうは、隣の福岡県生まれです。独立行政法人農畜産業振興機構(ALIC)は、大粒で糖度が高く、酸味は中程度で、中まで赤いと説明しています。さがほのかの穏やかな味わいに比べ、甘酸っぱさがよりしっかり感じられます。詳しくはあまおうの味と色の違いをご覧ください。

さがほのかととちおとめ・べにほっぺ

一方、ALICはとちおとめ(栃木県)を、甘く、酸味が少なく、硬いと説明しています。資料の上では近い印象ですが、さがほのかは中が淡い色であることが最も目を引く特徴です。静岡県のべにほっぺは、中心まで赤いままです。ほかの品種については、栃木県のとちおとめの紹介と日本のいちご品種ガイドもご覧ください。

歴史と産地

さがほのかの年表:1997年の出願、2001年の登録から、2018年のいちごさん、2021年の育成者権の失効まで

さがほのかは佐賀県で生まれ、九州各地に広がりましたが、その後、佐賀県自体は新しい品種のいちごさんに移りました。以下の年は、農林水産省のデータベースと佐賀県の研究論文に基づいています。

  1. 1997佐賀県が3月に品種登録の出願をしました。
  2. 2001農林水産省が3月19日に、登録番号8839としてさがほのかを登録しました。
  3. 2004大分県が主力品種として採用しました。
  4. 2010佐賀県が次世代のいちごの育成を始めました。
  5. 2018佐賀県が佐賀i9号を、いちごさんのブランド名で商品化しました。
  6. 2021さがほのかの20年間の育成者権が3月に切れました。

生産者に選ばれた理由

研究論文では、育成系統が佐賀2号と記録されています。農林水産省の記録には、とよのかと比べて、株が直立し、果肉が白く、果面の溝が少ないとあります。佐賀県の研究者は、開花が早く、花房が次々に出て、形がそろい日持ちのよい果実がなることも挙げています。

こうした特長が農家に好まれました。2017年の佐賀県の報告では、栽培面積が全国2位でした。ALICは、かつて佐賀県のいちご畑の95%を超える面積を占めていたとも述べています。

佐賀県でのいちごさんへの移行

しかし、佐賀県の育種担当者は、皮の色が淡いこと、季節によって糖度が下がること、早期の収穫量が少ないことなど、いくつかの弱点を挙げていました。そこで佐賀県は後継品種として佐賀i9号を開発し、2018年からいちごさんとして販売しました。佐賀県の試験では、色が濃く、果実が大きく、収量も高い結果でした。2025年時点で、農林水産省の佐賀県拠点は、いちごさんを県の主力品種と位置づけています。

現在の産地

さがほのかはその後、佐賀県の外にも根づきました。農林水産省の2025年の九州いちごカタログは、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県の主要品種に挙げています。ALICは、西日本の農家で広く栽培されてきたとも付け加えています。

この果実の大半は、施設栽培のハウスで育てられています。九州北部は冬の日照が少ないため、多くの生産者が暖房や環境制御を取り入れています。実際、佐賀県の研究では、日中の加温によって成熟までの期間を短縮でき、冬の収量を高められることが示されました。

新鮮なさがほのかいちごの選び方

新鮮なさがほのかの選び方:色が均一でつやがあり、ヘタがしゃきっとしているもの。朱色の皮と淡い果肉は正常

日本の店では、パッケージ前面のラベルで「さがほのか」を探してください。産地は別に表示されることがあるため、大分県産や熊本県産のパックでもさがほのかの場合があります。さがほのかは品種名であり、佐賀県産であることを保証するものではありません。

  • 全体の色が均一で、表と裏の差が少ない
  • つやがあり、黒ずんだ部分やくすんだ部分がない
  • ヘタがしゃきっとして新鮮で、乾いていない
  • 鮮やかな朱色の皮は普通なので、濃い深紅を探す必要はない
  • 中が淡いのはこの品種では普通のことで、熟し具合の問題ではない

最初の三つの確認点は宮城県の農業担当部署の情報に基づくもので、どのいちごにも当てはまります。また、パックの底も確認してください。つぶれた果実は、隣の果実をすぐに傷めるためです。

さがほのかいちごの保存方法

いちごの保存方法:重ならないよう並べ、包むか袋に入れて野菜室へ。早めに出す。洗う、深く積む、何日も置いて食べるのは避ける

硬めのいちごでも、傷みやすい果物です。そこで農林水産省は、まず混み合ったパックから取り出すことを勧めています。次に、重ならないように並べ、ポリ袋に入れて冷蔵します。洗った場合は、水分がカビの原因になるため、しっかり水気を取ってください。

守りたいこと

  • 果実を重ならないように広げる
  • 乾燥を防ぐため袋に入れるか包む
  • 野菜室で保存する
  • 食べる少し前に出す

避けたいこと

  • 保存前に洗う
  • 元のパックに深く積んだままにする
  • 表面に水を残す
  • 何日も保存するつもりでいる

宮城県は、洗っていない果実を、食感と風味を保つために1〜2日以内に食べるよう勧めています。冷えすぎた果実は、甘みや香りを感じにくくなることがあります。そのため、食べる10〜20分ほど前に冷蔵庫から出す人が多くいます。長く保存するなら、農林水産省は洗ってヘタを取り、水気を拭いてから冷凍することを勧めています。ただし解凍した果実はやわらかくなるので、ジャムやソースに使ってください。

さがほのかいちごの食べ方

さがほのかの楽しみ方:生食、ショートケーキ、フルーツサンド、いちご大福、ジャム

まず、ヘタをつけたまま一粒ずつ洗います。ALICによると、先にヘタを取るとビタミンCが流れ出て、水っぽい味になります。農林水産省も、先端がいちばん甘い部分だとしています。そのためヘタの側から食べ始め、いちばん甘い先端を最後に残しましょう。

こうした菓子では、果肉が硬いことが大きな利点です。切り口がきれいに保たれます。また、淡い色の中身は、果肉が赤いいちごよりやさしいパステル調の見た目になります。

ジャムには、酸味が少ないため、レモンを少し絞ってください。ALICによると、レモン汁は赤い色を鮮やかにする効果もあります。ほかのいちごと同様、さがほのかもビタミンCと葉酸を含みますが、その量は熟し具合や食べる量によって変わります。

さがほのかいちごの買い方

日本では、パックに印刷された都道府県だけに頼らず、品種名の「さがほのか」で探してください。冬から春にかけては、九州各地のスーパーや農産物直売所で見つかります。九州以外では、デパートの食品売り場に、九州の品種が何種類か並んでいることがよくあります。詳しくは日本のデパートでの高級フルーツの買い方をご覧ください。価格はサイズ、等級、店によって異なるため、具体的な金額は載せていません。

海外での購入

多くの国が生のいちごの輸入を制限しているため、まず自国の植物防疫機関に確認してください。佐賀県の研究者は、日本の品種が許可なく海外で増殖されることへの、より広い懸念も示しています。このことは、海外のさがほのかがすべて違法だと証明するものではありません。それでも、農園、原産国、品種をはっきり示している販売者を選んでください。

日本でのさがほのかいちご狩り

いちご狩りは、冬から春にかけて人気のお出かけです。九州には、来園者向けにさがほのかを栽培している農園もありますが、品種、日程、料金は毎年変わります。そのため、行く前に必ず各農園の公式サイトで確認してください。日本語で探すなら、「さがほのか いちご狩り」に大分や熊本などの県名を加えて検索してみましょう。

佐賀県を訪れるなら、農園に立ち寄る日程に呼子のイカの活き造りや嬉野の温泉湯豆腐を組み合わせてみてはいかがでしょうか。旅の残りの行程には、九州の郷土料理ガイドも役立ちます。

さがほのかを試す価値がある理由

さがほのかを試す価値がある理由:やさしい甘さ、硬い果肉、九州全体での主要品種

佐賀県の主力品種はいちごさんに替わりましたが、さがほのかには、次の三つの点でなお独自の魅力があります。

  • 酸味が少なく、甘さが際立つやさしい甘み
  • 果肉が硬く、ケーキやフルーツサンドでも形が崩れにくい
  • 九州の複数の県で、今も主要品種に挙げられている

最後に、ご自分で食べ比べる計画を立てるときは、日本各地のフルーツ品種もご覧ください。

さがほのかに関するよくある質問

品種について

さがほのかいちごとは?

さがほのかは、九州の佐賀県が開発した日本のいちごの品種です。大錦ととよのかをかけ合わせ、2001年に農林水産省に登録されました。果実はつやのある赤い皮、淡い果肉、白い芯をもちます。酸味が少ないため、甘く感じられます。

さがほのかは白いいちごですか?

いいえ。雪うさぎのような白い皮の品種と違い、さがほのかは鮮やかな赤い皮に熟します。淡いのは果肉と中心の芯だけです。この淡い中身は自然な特徴で、農家が未熟な果実を収穫したという意味ではありません。

さがほのかは今、どこで栽培されていますか?

さがほのかを開発したのは佐賀県ですが、今では県の主力いちごはいちごさんです。農林水産省の2025年の九州いちごカタログは、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県の主要品種にさがほのかを挙げています。ほかの地域で小規模な栽培が続いている可能性はありますが、カタログは佐賀県の主要品種としては挙げていません。

味と比較

さがほのかは甘いですか、酸っぱいですか?

さがほのかは、鋭い酸味というより、やさしい甘さが特徴です。農林水産省の品種登録記録は、可溶性固形物を「多い」、酸味を「少ない」と分類しています。ただし、実際の甘さは農園、天候、熟し具合で変わります。また、果肉が硬いので、とてもやわらかい品種よりすっきりした歯ごたえです。

さがほのかといちごさんは何が違いますか?

いちごさんは、佐賀県の新しい品種で、さがほのかの後継です。佐賀県の試験では、いちごさんは皮の色が濃く、果肉が赤く、収量も多い結果でした。平均糖度は両者でほぼ同じでした。いちごさんは甘さと酸味のバランスを目指した品種で、さがほのかはよりやわらかな味わいです。

旬、購入、保存

さがほのかの旬はいつですか?

さがほのかは一般に11月下旬または12月から5月にかけて収穫されます。生産者は通常9月に定植し、冬から春にかけて加温したハウスで収穫します。時期は都道府県や農園によって異なり、その年の天候によっても変わります。

海外でさがほのかを買えますか?

多くの国が生のいちごの輸入を制限しているため、ほとんどの場所では難しいです。注文する前に、自国の植物防疫のルールを確認してください。また、生産した農園、原産国、品種名をはっきり示している販売者を選んでください。

さがほのかはどう保存すればよいですか?

パックから取り出し、重ならないように広げます。次に袋に入れ、洗わずに冷蔵庫で保存してください。食感と風味を保つには、1〜2日以内に食べましょう。長く保存する場合は冷凍し、ジャムやソースに使ってください。

参考資料

12件の参考資料をすべて表示

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About the Writer

エミリーはニューヨークを拠点とするフードライター兼レシピ開発者です。アメリカ出身ですが、初めての東京旅行で日本料理の奥深さに魅了されました。料理のバックグラウンドを活かし、アメリカの家庭でも作りやすい日本食レシピの紹介や、料理の背景にある文化を分かりやすく発信しています。アメリカで手に入る食材での代替案なども提案しています。

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