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ミルキーベリー

Milky Berry Strawberry - ミルキーベリー

陶器のように白くなめらかで、小さな赤い種がちりばめられたいちごを想像してみてください。それがミルキーベリーという、栃木県生まれの白いいちごです。熟していない赤いいちごではなく、淡い色のまま実るように育成された品種で、まろやかな甘さとやさしい酸味が特徴です。

このガイドでは、ミルキーベリーの生い立ち、白いままの理由、味わいを紹介します。あわせて、熟した実の見分け方、旬の時期、実際にどこで出会えるかも解説します。

目次

ミルキーベリーいちごとは?

ミルキーベリーは、栃木県が育成した白い果実のいちご品種「栃木iW1号」の商標名です。ネットでは「Milkyberry」と表記されることもあります。県によると、いちごの育種で有名な栃木県で初めて育成された白いいちごです。

クイックファクト:ミルキーベリー

日本名
ミルキーベリー
登録品種名
栃木iW1号
育成者
栃木県(農業試験場いちご研究所)
品種登録
2018年に出願、2024年6月3日に日本で登録
商標
「ミルキーベリー」は2019年6月21日に登録
外観
黄白色の果皮、白い果肉、熟すと赤くなる痩果(種)
平均重量
1粒あたり約20 g
味
糖度はとちおとめと同程度、酸味は少なく、まろやかで甘い
出荷時期
おおむね12月から5月

ミルキーベリーと栃木iW1号という品種

基本的に、この二つの名前は役割が異なります。栃木iW1号は日本の品種登録簿に載っている正式な名前です。一方、ミルキーベリーは、栃木県が店頭に並ぶ果実に使う商標です。県から苗を受け取った生産者は、その商標で果実を販売しなければなりません。

なぜ「ミルキーベリー」と呼ばれるのか

栃木県のいちご研究所によると、この名前は果実のミルクのような白さと、まろやかな食感・甘さに由来します。つまり「ミルキー」は見た目と口当たりを表しているだけです。いちごにミルクが含まれているという意味ではなく、乳アレルギーのある方への贈り物を選ぶ際には知っておく価値があります。これを使った加工菓子は別の話ですので、必ずラベルを確認してください。

本当に白いいちごなのか?

ミルキーベリーが白い理由のイラスト:赤い色素が少ないこと、色素が少し残っていること、白い果実の品種として意図的に育成されたこと

はい。理由は色素です。赤いいちごはアントシアニンによって色づきます。栃木県の試験では、ミルキーベリーに含まれるアントシアニンは赤いとちおとめよりはるかに少なく、果実100 gあたり2.69 mgに対して14.80 mgでした。この差が、淡い果皮と白い果肉の説明になります。

ただし、この数値はゼロではありません。そのため、ミルキーベリーに「赤い色素がない」と言うのは誤りです。栃木県の資料は、これを「アルビノ」のいちごではなく、意図的にそのように育成された白い果実の品種として説明しています。

ミルキーベリーはどこから来たのか?

ミルキーベリーは、東京の北にある栃木県のいちご研究所で育成されました。育種家はまず初恋の香りの果実から育てた実生を出発点にし、その結果が2024年に日本で正式に栃木iW1号として登録されました。栃木県は自らを「いちご王国」と称し、その研究所は、これまでにとちおとめやスカイベリーなど、よく知られた品種を育成してきました。ミルキーベリーは、その顔ぶれに白いいちごという新しい仲間を加えました。

品種の育成過程

市販のいちごの実生から選ばれた一株に至る、ミルキーベリー育成の4つのステップを示すイラスト

物語は、意外にも市販のいちごから始まります。2011年度に、育種家は、その名で販売されている白いいちご「初恋の香り」の購入果実から実生を育てました。その実生の中から、白い果皮で果実の硬い系統を選びました。

その後、その系統を、風味のよい淡赤色の育種系統09-52-1と交配しました。研究所の成果の概要では、この交配は2012年度とされています。続いて、73の実生の中から、有望な個体13-w1-2を選びました。つまり、ミルキーベリーは初恋の香りのコピーではありません。独自の親と特性をもつ新しい品種です。

ミルキーベリーはいつ登場したのか

2011年の実生から2024年の正式登録までを示す、ミルキーベリーの年表イラスト

最初は、いくつもの節目があるため、日付がわかりにくく感じられるかもしれません。この年表で整理します。

2011年度

購入した初恋の香りの果実から実生を育て、白くて硬い系統が選ばれる。

2012年度から2013年度

その系統を09-52-1と交配し、系統13-w1-2が選ばれる。

2018年

栃木県が1月29日に品種登録を出願し、4月24日に出願が公表される。

2019年

「ミルキーベリー」が6月21日に登録商標となる。

2019年から2020年のシーズン

消費者の手に届くようになり、2020年産から一般栽培が始まる。

2024年

6月3日に栃木iW1号が植物品種として正式に登録される。

したがって、ミルキーベリーが「2018年に登録された」と書かれているのを見かけたら、それは正確ではありません。2018年は出願の年で、正式な登録は2024年でした。

ミルキーベリーはどんな味?

ひとことで言うと、ミルキーベリーはまろやかで甘く、一般的な赤いいちごより酸味が控えめです。意外なことに、糖度が大幅に高いわけではありません。むしろ酸味が少ないため、甘さが引き立ちます。

甘さと低い酸味

ミルキーベリーととちおとめを、糖度・酸度・糖酸比で比べたイラスト

2018年の栃木県の試験では、ミルキーベリーを同県の定番の赤いいちごであるとちおとめと並べて比較しました。結果は次のとおりです。

項目(2018年の試験)ミルキーベリーとちおとめ
糖度(Brix)10.610.5
酸度0.45%0.58%
糖酸比23.618.0
商品果収量(とちおとめ=100)113100

ご覧のとおり、糖度はほぼ同じです。しかし酸度は明らかに低く、そのため糖と酸の比率が高くなります。Brixの数値が平凡でも、栃木県がまろやかで甘いと表現する理由の一端はここにあります。これらは試験結果であり、すべての果実に保証された数値ではないことにご注意ください。たとえば、後の栽培試験では、酸度が0.55%から0.58%の間という記録もあります。

食感と香り

一方、食感の面ではミルキーベリーは違いを感じさせます。栃木県の育種家は果肉を「やや粘りがある」と表現し、この密度のあるなめらかさは果実が熟すにつれて増します。一部の赤い品種よりシャキッとした歯ごたえは少なく、やわらかくクリーミーな口当たりに近いものです。

香りについては、育種家の試食パネルが、熟した果実は香りがよく、フルーティー、甘い、酸っぱいという要素のバランスがとれていると評価しました。その記録によると、風味はりんごや梨を思わせるといいます。完熟した果実では、より豊かな梨のような甘さが見られました。いちごに対する比較としては少し意外に聞こえますが、「まろやか」という表現には合っています。もちろん、これは感覚的な比較です。味はあくまでいちごであり、りんごや梨ではありません。

赤いいちごとの違い

一般に、とちおとめのような赤いいちごは、より明るく酸味のきいたバランスです。一方、ミルキーベリーはやさしい方向に寄っています。きりっとした酸っぱいいちごが好きな方には、やわらかすぎると感じられるかもしれません。反対に酸味が苦手な方には、まさにぴったりかもしれません。

ミルキーベリーはどんな見た目?

熟したミルキーベリーは、黄白色の果皮、白い果肉、表面の赤い痩果をもっています。痩果とは、多くの人が種と呼んでいる小さな構造です。その色は熟度を見分ける最良の手がかりの一つなので、重要です。

白い果皮、白い果肉、赤い種

栃木県は果皮を、はっきりした白みのある黄白色と表現しており、中の果肉は白色です。切ってみても、一般的ないちごのような赤い芯は見えません。外側の赤い点も自然なものです。着色料ではなく、果実が熟すにつれて痩果の色が変わったものです。

大きさと形

ミルキーベリーの平均重量は1粒あたり約20 gで、平均するととちおとめより大きめです。県の2020年の広報誌によると、大きさはとちおとめと非常に大粒のスカイベリーの中間にあたります。栃木県の育成報告では、主な果実の形は円錐形で、シーズン後半には細長い円錐形の果実も出るとされています。

興味深いことに、日本の品種登録簿は別の言葉を使っています。栃木iW1号を和田初恋と区別する特性の一つとして、「くさび形」の果実が挙げられています。これは登録簿の正式な比較方式によるもので、日常的には「円錐形」で十分です。

一部の果実がピンク色に染まる理由

ただし、シーズン後半になると、一部のミルキーベリーは日の当たる側がピンク色になります。栃木県の研究者は、暖かい時期以降にこれを確認しています。これは正常な色の変化であり、別の品種であることや傷みのしるしではありません。それでも、他の淡い色のいちご、たとえば淡雪はピンク色に染まることで知られているため、混同されがちです。これらは別の品種です。

ミルキーベリーの熟し具合はどう見分ける?

熟したミルキーベリーの4つのサイン:緑色が残っていない、黄白色の果皮、赤い種、甘い香り

通常、赤いいちごは色を見ればほぼすべてがわかります。白いいちごは赤くならないため、判断が難しくなります。栃木県の研究者によると、収穫時期の判断は二つのサイン、つまり果皮の色と痩果の色の組み合わせで決まります。

  • 緑色が消えている。 未熟な果実は、果皮も痩果も緑がかっています。
  • 果皮が黄白色に見える。 日の当たっていた側にとくにはっきり表れます。
  • 痩果が赤くなっている。 果実が熟すにつれて、緑から黄色、そして赤へと変わります。
  • 香りがはっきり感じられる。 育種家の試食パネルによると、熟した果実は甘くフルーティーな香りがします。

黄色や茶色の斑点は熟したしるしではない

次に、多くの買い物客が見落としがちな点をご紹介します。均一な黄白色の果皮は正常です。一方、部分的な黄色や茶色の跡は、取り扱い中のこすれや圧迫が原因であることが多いです。栃木県の輸送試験では、容器に触れた果実はこすれた部分が黄変しやすい傾向がありました。

そのため、県は生産者に緩衝材の使用と、黄色や茶色の果皮の果実を贈答用に使わないことを求めています。そうした跡があっても、それはいちごであることに変わりはありません。淡い果皮は、あらゆる衝撃を映し出すというだけのことです。ただし、カビ、果汁のにじみ、異臭は別ですので、そうした兆候のある果実は捨ててください。

ミルキーベリーの旬はいつ?

ミルキーベリーが2019年から2020年のシーズンにデビューしたとき、栃木県は収穫期間をおおむね12月から5月としていました。この時期は、夏ではなく冬から春にかけて続く日本の施設栽培いちごのシーズンと重なります。

生産者は、促成栽培、つまり暖房したハウスで果実を早く収穫する方法でミルキーベリーを育てています。特に、栃木県の試験では、暖かい時期の高温で果実がやわらかくなり、傷みが増えることがわかりました。これが、シーズン後半の果実に余分な配慮が必要な理由の一つかもしれません。正確な時期は農園や天候によって異なるため、旅行を計画する前に確認してください。

ミルキーベリーの食べ方

正直なところ、いちばんシンプルな食べ方が最良です。食べる直前に洗ったミルキーベリーをそのまま食べれば、やわらかな食感とやさしい甘さが感じられます。風味が繊細なので、濃いソースや重いクリームでは簡単に隠れてしまいます。

白と赤のいちごを組み合わせる

栃木県自身からのアイデアが一つあります。県のいちご育種の歴史には、ミルキーベリーは赤いスカイベリーとのセットで販売されることが期待されていたと記されています。紅白は、日本でお祝いの色の組み合わせでもあります。実際、栃木県のふるさと納税の返礼品には、「紅白」のいちごセットを提供するものがいくつかあります。

家庭では、たとえば簡単な食べ比べをしてみてください。白いいちごと赤いいちごを並べて、続けて食べます。酸味の違いが驚くほどはっきりとわかります。

デザートと盛り付けのアイデア

見た目の面で、ミルキーベリーはケーキやフルーツの盛り合わせの上で、とくに赤いベリーの隣に置くと印象的です。いちごは日本のお菓子でも大きな役割を果たしており、たとえばいちご大福は、いちごをまるごとあんこと餅で包んだものです。ただし、デザートの中に隠れた白いいちごは、見た目の魅力を失ってしまいます。そのため、人から見える場所で見せるのがおすすめです。

ミルキーベリーの保存方法

ミルキーベリーの保存のコツ4つ:パックから出す、洗わない、やさしく扱う、早めに食べる

一般に、ミルキーベリーは普通の生のいちごと同じように、ただしもう少しやさしく扱ってください。以下の最初の二つのコツは、いちご全般に関する日本の農林水産省のアドバイスによるものです。後の二つは私たち独自の実用的なメモです。

  • パックから出す。 実が重ならないように並べ、ビニール袋に入れて冷蔵庫で保存します。
  • 保存前に洗わない。 残った水分はカビの原因になることがあります。洗った場合は、先にしっかり乾かしてください。
  • やさしく扱う。 淡い果皮は圧力による跡が目立つので、積み重ねたり握ったりしないでください。
  • 早めに食べる。 ミルキーベリーが何日間新鮮なままかを示す公式な数値は見つかりませんでした。そのため、早めに食べるほうが安全です。

輸送については、栃木県の研究者が、収穫直後に果実を冷やし、果実キャップを使うことで黄変が減ることを見出しました。ただし、これは業務用の方法であり、家庭の台所でのルールではありません。家庭では、冷蔵庫と丁寧な扱いで十分です。

ミルキーベリーと他の日本のいちごの比較

ミルキーベリーは、近い仲間と並べるとわかりやすくなります。まず表で、栃木県で育成された他の二つのいちごと比べます。

品種産地色主な特徴
ミルキーベリー(栃木iW1号)栃木県黄白色の果皮、白い果肉約20 g、糖度はとちおとめと同程度、酸味は少なめ
とちおとめ栃木県赤栃木県の定番品種。2018年の試験では酸味がよりはっきりしている
スカイベリー(栃木i27号)栃木県つややかな濃いオレンジ赤非常に大粒。果実の約60%が25 g以上。糖と酸のバランスがよい

ミルキーベリー、とちおとめ、スカイベリーの比較

栃木県の3つのいちご、ミルキーベリー、とちおとめ、スカイベリーを比べたイラスト

三つとも栃木県の研究所から生まれました。それでも、目指す方向は異なります。とちおとめは、おなじみの赤いスタンダードです。一方、スカイベリーは、並外れて大きくつややかな果実で知られています。ミルキーベリーは、主にその淡い色とやさしい酸味で際立っています。ミルキーベリーとスカイベリーを直接比較した試験は見つからなかったため、甘さによる順位付けはしません。

栃木県のもう一つの知っておきたい品種がとちひめです。県によると、果皮がやわらかく出荷には向かないため、市場向けではなくいちご狩り農園向けに栽培されています。

ミルキーベリーと他の白いいちごの比較

3つの白いいちご、ミルキーベリー、初恋の香り、淡雪を比べたイラスト

ミルキーベリーと初恋の香りは関係がありますが、同じではありません。 初恋の香りは、古い登録品種である和田初恋の商品名です。ミルキーベリーの種子親は、その果実から育てた実生に由来します。しかし、交配と選抜を経て、ミルキーベリーは独自の品種になりました。種子親は果実の硬さを基準に選ばれ、最終的な果実はとちおとめより大きくなっています。

実際、日本の淡い色のいちごがすべて同じ品種というわけではありません。当サイトでよく取り上げられる3つの違いを紹介します。

名前産地代表的な色味の特徴知っておきたい点
ミルキーベリー栃木県黄白色の果皮、白い果肉、赤い種まろやかで甘く、とちおとめより酸味が少ない約20 g、2024年に登録
初恋の香り山梨県公式記録では淡赤色の果皮と白い果肉育成者によると、香りが強く酸味が少ない古い品種で、その果実がミルキーベリーの種子親の元になった
淡雪当サイトの淡雪ガイドをご覧くださいクリーム色がかった白から、やわらかなピンクの色づきここでは比較していません別の淡い色の品種で、他の白いいちごと混同されやすい

ホワイトジュエルについてはどうでしょうか。この名前は、日本の白いいちごを紹介する英語の記事に登場します。一部の市場での商品名として使われているようで、はっきり特定された品種ではなく、登録品種と結びつけることはできませんでした。そのため、表からは除外しました。また、これらの白いいちごの甘さを直接比較した試験はないため、順位付けはしていません。

日本でミルキーベリーを買う・味わえる場所

ミルキーベリーに出会える場所のイラスト:栃木県の農園直売所、オンラインのギフトボックス、ふるさと納税の返礼品、ポップアップ販売、日本国外

全体として、いちばん出会える可能性が高いのは栃木県内です。ミルキーベリーがデビューしたとき、県は県内の一部の農園直売所やいちご狩り農園で販売すると述べていました。入手できる量は限られており、農園や収穫日によって変わります。

栃木県の農園と直売所

栃木県の観光農園の協議会は毎年、栽培品種を含むいちご狩り農園の一覧を公表しています。2026年版は県からPDFで入手できます。それでも、ミルキーベリーを栽培している農園が、毎日いちご狩りで提供しているとは限りません。したがって、とくにミルキーベリーが旅行の主な目的であれば、出かける前に農園に問い合わせてください。

ミルキーベリーは自分で摘める?

はい、一部の農園で可能です。デビュー時に、県はミルキーベリーが直売所だけでなくいちご狩り農園にも登場すると述べていました。ただし、店頭販売のみの農園もあります。予約の際には、その日のいちご狩りにミルキーベリーが含まれているかを確認してください。

ホテルのいちごビュッフェはどうでしょうか。日本では人気がありますが、ミルキーベリーを取り上げている信頼できる情報は見つかりませんでした。ビュッフェのメニューはシーズンごとに変わるので、白いいちごが重要な場合は、ホテルの最新のラインナップを確認してください。

オンラインショップとふるさと納税の返礼品

日本国内では、生産者や農業協同組合の一部がミルキーベリーをオンラインで、多くはギフトボックスとして販売しています。さらに、紅白セットがふるさと納税の返礼品として登場しています。たとえば、栃木県矢板市の返礼品には、1月お届けのスカイベリーとミルキーベリーのセットがあります。

東京で買える?

東京の百貨店やフルーツパーラーで、通年の定期的な取り扱いがあるかどうかは確認できませんでした。ただし、ミルキーベリーは栃木県外の期間限定のポップアップ販売には登場します。たとえば2026年2月には、埼玉県のJR久喜駅の駅ナカ店で、これを含む1日限りの販売が行われました。こうしたイベントはたまにしかないため、東京都心で見つかるとは期待しないでください。

ミルキーベリーは日本国外でも買える?

2026年10月時点で、国外で定期的に販売されているという信頼できる証拠は見つかりませんでした。日本の品種登録簿には、この品種の輸出に関する制限が示されていますが、それは苗やその他の繁殖材料に関するものです。収穫した果実の輸出禁止と同じではありません。それでも当面は、栃木県へ足を運ぶのが味わう最も確実な方法です。

ミルキーベリーの価格は?

ミルキーベリーは一般にプレミアムな贈答用いちごとして販売されており、価格は季節、サイズ、販売者によって大きく異なります。それでも、2026年10月に確認した二つの例から、おおよその目安がわかります。これらは固定価格ではなく、ミルキーベリーがプレミアム市場のどこに位置するかを示す例です。

例(2026年10月確認)内容価格
JA Sano オンラインギフトボックス2パック、合計約560 g掲載価格¥4,500、送料込み
矢板市のふるさと納税返礼品ミルキーベリー6〜10粒とスカイベリー12〜20粒寄付額¥24,000

ふるさと納税の寄付額は店頭価格ではないため、比較には注意してください。同様に、栃木県内の農園直売所の価格もオンライン価格と異なる場合があります。ご注文の前に、必ず販売者の最新の掲載内容を確認してください。

ミルキーベリーの価格が高めになるのはなぜ?

いくつかの要因が関係していますが、どれも特定の一店に限ったものではありません。第一に、淡い果皮はあらゆる打ち身を目立たせます。栃木県は生産者に緩衝材の使用と、黄色や茶色の果実をギフト用パックに入れないことを求めており、これが手間とコストを増やします。

第二に、供給が限られています。栃木県の公式プログラムに参加する生産者だけが苗を受け取り、果実は主に農園直売所やオンラインのギフトボックスなどの経路で販売されます。興味深いことに、収量の低さが理由ではないようです。初期の試験では、ミルキーベリーはとちおとめと同等かそれ以上の収量でした。

ギフト用の包装も関係します。日本では高級フルーツは贈り物として買われることが多く、見せ方が価格に影響します。その文化については、当サイトの日本のフルーツガイドで詳しく解説しています。

ミルキーベリーは家庭で育てられる?

おそらく簡単ではありません。栃木県は公式プログラムを通じてミルキーベリーの母株を配布していますが、対象は県内の要件を満たすいちご生産者のみです。申請者は生産者協議会に加入し、栽培マニュアルに従い、苗を栃木県内の自らの農業にのみ使用しなければなりません。

さらに、このプログラムは有償・無償を問わず、他者に苗を渡すことを禁じています。加えて、登録品種の権利は登録から35年間続きます。これは、家庭の園芸愛好家の手に苗が渡ることが決してないという証明ではありません。ただし、公式のルートは商業生産者のみを対象としていることを示しています。

ミルキーベリーについてのよくある誤解

ミルキーベリーに関する6つの誤解とその事実を示すイラスト

白いいちごには、いくつかの誤解がつきものです。購入前に解いておきたいものを紹介します。

誤解:熟していない赤いいちごである。

事実:熟しても淡い色のままの、白い果実の品種です。

誤解:赤い色素がまったくない。

事実:とちおとめよりアントシアニンははるかに少ないものの、ゼロではありません。

誤解:糖度がはるかに高い。

事実:糖度はとちおとめと同程度で、酸味が少ないため甘く感じられます。

誤解:赤い点は着色料である。

事実:果実が熟すにつれて自然に赤くなる痩果です。

誤解:日本初の白いいちごである。

事実:栃木県で初めてであり、初恋の香りなどの古い白い品種のほうが先にありました。

誤解:白いいちごはアレルギーを起こさない。

事実:ミルキーベリーが低アレルゲンであるという証拠は見つかりませんでした。

この最後の点は注意が必要です。赤い色素が少ないことは、アレルギーのリスクが低いことと同じではありません。いちごアレルギーのある方は、ミルキーベリーも他のいちごと同じように扱ってください。

ミルキーベリーを試す価値

何よりも、ミルキーベリーは単なる珍しい色ではありません。栃木県の育種家が、市販の白いいちごを、より硬くて大きく、酸味のやわらかい品種に仕上げたことを示しています。黄白色の果皮と赤い種は印象に残り、まろやかな味わいは赤いいちごとは確かに対照的です。

12月から5月に栃木県を訪れるなら、農園直売所で探して、赤いいちごと並べて食べ比べてみてください。日本で一番甘いいちごを求めているなら、たしかに答えではないかもしれません。糖度は平凡で、より酸味のあるいちごを好む人もいます。それでも、一つの日本の果物にどれだけの工夫が込められているかを知る、最も手軽な方法の一つです。他の郷土料理については、当サイトの栃木グルメガイドと、より幅広い日本のフルーツガイドもご覧ください。

ミルキーベリーについてのよくある質問

品種と色

ミルキーベリーいちごとは?

ミルキーベリーは、日本の栃木県が育成した白いいちごです。登録品種名は栃木iW1号で、ミルキーベリーはその商標です。熟すと、黄白色の果皮、白い果肉、赤い種をもちます。

ミルキーベリーはなぜ白いのですか?

ミルキーベリーは、いちごの赤い色素であるアントシアニンを、赤い品種よりはるかに少なく含んでいます。栃木県の試験では、とちおとめの14.80 mgに対して、100 gあたり2.69 mgでした。色素が少ないため、熟しても果皮と果肉は淡い色のままです。染めたり、漂白したり、未熟なうちに収穫したりしたものではありません。

ミルキーベリーは初恋の香りと違うのですか?

はい、ミルキーベリーは別の品種です。育種は、初恋の香りの果実から育てた実生から始まりました。その後、栃木県が選んだ実生を別の育種系統と交配し、新しい個体を選びました。その結果が、栃木iW1号として独自に登録されました。

ミルキーベリーに黄色や茶色の斑点があるのはなぜですか?

均一な黄白色の果皮は正常です。一方、部分的な黄色や茶色の跡は、たいてい取り扱い中のこすれや圧迫が原因です。栃木県の輸送試験では、冷却と保護梱包でこうした跡が減ることがわかりました。

食べ方、旬、購入

ミルキーベリーにミルクは入っていますか?

いいえ、生の果実はただのいちごです。名前は、ミルクのような色とまろやかな食感に由来します。ただし、これを使ったお菓子には乳製品が含まれている場合があるので、ラベルを確認してください。

ミルキーベリーの旬はいつですか?

栃木県は、デビュー時に収穫期間をおおむね12月から5月としていました。時期は農園や天候によって異なります。特別な旅行の前には、農園に直接問い合わせてください。

ミルキーベリーはどこで買えますか?

まず、栃木県内の農園直売所やいちご狩り農園を探してください。日本国内では、オンラインで販売する生産者もあり、ふるさと納税の返礼品に含まれることもあります。入手状況は季節や収穫日によって変わります。

ミルキーベリーの価格はいくらですか?

価格は季節、サイズ、販売者によって異なります。たとえば2026年10月には、ある協同組合が約560 gのギフトボックスを、送料込みで¥4,500で掲載していました。ご注文の前に、販売者の最新の掲載内容を確認してください。

参考文献

公的機関・政府の資料

研究報告

  • 栃木県農業試験場 – Tsurumi, R., et al. (2020). 白いちご新品種「栃木iW1号」の育成. 栃木県農業試験場研究報告, 81, 67–82(2026年10月閲覧)
  • 栃木県農業試験場 – 白いちご新品種「栃木iW1号(ミルキーベリー)」の育成、研究成果 第38号(2026年10月閲覧)
  • 栃木県農業試験場 – 白いちご「栃木iW1号(ミルキーベリー)」の栽培技術の確立、研究成果 第41号(2026年10月閲覧)

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About the Writer

Ryo Iwaのアバター Ryo Iwa Founder and Editor, Food in Japan

Ryo Iwa は foodinjapan.org の運営者兼編集者です。日本で生まれ育ち、各地への取材や市場めぐり、そして外国語圏の読者にはほとんど届かない日本語の一次資料をもとに記事を書いています。醸造研究機関の刊行物や業界用語集がその中心です。一次資料までたどれない数値については、その旨を記事内に明記しています。

Google マップのローカルガイドとして10年以上活動し、クチコミ1,800件以上、写真41,000枚以上を投稿。閲覧回数は数億回にのぼります。それ以前は日本・米国・英国で20年間 IT コンサルタントとして働いていました。

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