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ホヤ(ほや)

Hoya

初夏の仙台、鮮魚コーナーではちょっと不思議な光景に出会うことがあります。ごつごつとしたオレンジ色がかった赤い塊が並んでいて、海産物というよりも果物のように見えるのです。その正体がホヤ、あるいはマボヤです。宮城県の生産者たちは三陸海岸沿いでホヤを養殖しており、毎年夏になると地元の市場に並びます。

では、ホヤとは一体どんな食べ物で、実際に食べる価値はあるのでしょうか。本記事では、味わいや旬、歴史、そして家庭でできるもっとも簡単な下処理の方法を紹介します。また、価格や、宮城県内でホヤを味わえる場所についても解説します。あらかじめお断りしておくと、その香りについては地元の人の間でも好みが分かれます。

目次

ホヤとは?

ホヤは、宮城県や三陸海岸でとれる食用のホヤ(海鞘)です。「海のパイナップル」とも呼ばれ、身は引き締まっていて弾力があります。塩味、甘み、酸味、苦味、うま味が入り混じった独特の味わいが特徴です。生食のほか、酢の物、蒸し物、焼き物、加工品として食べられています。

日本語名
ホヤ、マボヤ学名:Halocynthia roretzi
英語名
Sea squirt、Sea pineapple
分類
海産動物(尾索動物)
主な産地
宮城県・三陸海岸
旬の時期
6月~8月
味わい
塩味、甘み、苦味、うま味
食感
コリコリとして弾力がある
主な食べ方
刺身、酢の物、蒸し物、焼き物、加工品
ごつごつとしたオレンジ色がかった赤い殻を持つホヤ
殻付きのマボヤ。このごつごつした外皮の見た目が、「海のパイナップル」と呼ばれる理由でもあります。

ホヤは魚、貝、それとも植物?

そのどれでもありません。実は、ホヤは尾索動物と呼ばれる海産動物の一種で、学名はHalocynthia roretziといいます。世界海洋生物種登録簿(World Register of Marine Species)では脊索動物として分類されており、貝類よりもむしろ脊椎動物に近い存在です。

今でも「ホヤ貝」と呼ぶ人がいますが、これは貝の仲間であることを連想させます。しかし生物学的には、貝類とはまったく関係がありません。幼生のころは小さなオタマジャクシのように泳ぎ回り、その後岩に付着して定着します。

なぜ「海のパイナップル」と呼ばれるのか

ごつごつとしたオレンジ色の殻がパイナップルに似ていることから、「海のパイナップル」と呼ばれます。頂上には短い管、つまり水管が二本突き出ています。一方は海水を取り込み、もう一方はそれを排出する役割を持っています。

宮城県で主に養殖されているのは、ごつごつとした殻を持ち、身が黄色みを帯びたマボヤです。一方、農林水産省によれば、北海道では表面が滑らかな赤い品種、アカボヤが水揚げされています。そのため、宮城県のメニューに単に「ホヤ」とだけ書かれている場合、ほとんどマボヤを指しています。

ホヤはどんな味?

ホヤはどんな味?

新鮮なホヤは、まず塩味とほのかな甘みを感じます。続いてうま味と軽い酸味が現れ、最後にヨードを思わせる短い苦味で締めくくられます。ただし、鮮度が落ちるにつれて、その香りはより強くなっていきます。

宮城県では、ホヤを五つの基本味をすべて備えた珍しい食材だと説明しています。最初はどこか宣伝文句のように聞こえるかもしれません。しかし、非常に新鮮な一切れを口にすると、実際にその味わいが波のように次々と押し寄せてきます。

殻から取り出したばかりのオレンジ色の身を思い浮かべてみてください。まず届くのは、魚臭さのない、潮だまりのような冷たく澄んだ香りです。噛むと引き締まった食感で、ホタテに少し似ていますが、より弾力があります。続いて一瞬の甘みがよぎり、そのあとに長く続く海の風味が広がります。

美味しいのかというと、正直なところ意見が分かれます。初めて食べる人の多くは顔をしかめますが、地元の人は「やみつきになる」とよく言います。これほどきれいに食卓の意見を二分する日本の珍味も、そう多くはありません。

鮮度がほぼすべてを左右します。農林水産省によれば、ホヤは時間が経つにつれて強い苦味と臭みが増していくといいます。そのため宮城県では、殻付きのホヤは早めに調理するか、なるべく早く身を取り出すことを勧めています。

科学者たちは、この香りについて何十年も研究を重ねてきました。例えば1982年の東北大学の研究では、この風味が身に含まれる前駆物質と関係していることが示されています。その後、1995年には韓国の研究でも、この香りのもとになる揮発性化合物の分析が行われました。

宮城県におけるホヤの歴史

宮城県三陸海岸で水揚げされたマボヤ
宮城県産のマボヤ。鮮度が香りと苦味の両方を左右するため、食べるタイミングが重要です。

日本の文献には、1,000年以上前からホヤについての記述があります。農林水産省によれば、紀貫之による紀行文『土佐日記』にもホヤが登場するといいます。もっとも、この記録が示すのは日本における早い時期からの食用の歴史であり、宮城県との具体的な結びつきを示すものではありません。

養殖が始まったのは、それよりずっと後のことです。約120年前の明治時代、現在は気仙沼市の一部となっている唐桑で、生産者たちがホヤの養殖を始めました。今日では、生産者はカキ殻を海中に沈めて天然の幼生を付着させ、その後、若いホヤを垂下ロープで約3年間育てます。

なぜこの海岸なのでしょうか。三陸海岸は深いリアス式の入り江とプランクトンが豊富で、ホヤの生育に適しているためです。その結果、養殖場は牡鹿半島より北、鮫浦湾から気仙沼湾にかけての地域に集中しています。

病気、津波、そして復興

農林中金総合研究所の2013年の報告書によれば、かつては韓国向けの輸出が収穫量の大部分を担っていました。全国生産量は2004年に15,093トンでピークを迎えます。しかし、その後の数年間は厳しい試練の連続でした。

まもなく、2007年には宮城県の養殖場で「被嚢軟化症」が発生します。研究者たちは後に、この病気の原因がAzumiobodo hoyamushiという微小な寄生虫であることを突き止めました。そして2011年の津波が、石巻、気仙沼、南三陸の養殖場を壊滅させました。ホヤは成長に約3年を要するため、出荷が完全に元に戻ったのは2014年頃になってからでした。

宮城県のホヤの生産量は?

日本の2023年の漁業統計によれば、宮城県は養殖ホヤを4,850トン収穫しました。これは全国生産量7,129トンの約68%にあたります。もっとも、古い資料では今でも約80%という数字が引用されることがあります。この高い割合は、宮城県が全国の約84%を供給していた2011年以前の状況に対応するものです。

日本におけるホヤの旬

日本におけるホヤの旬

日本におけるホヤの旬は早くから始まりますが、ピークを迎えるのは夏です。養殖マボヤはおよそ3月頃から水揚げされ始めます。ただし、身がもっとも厚く甘くなるのは6月から8月にかけてです。

時期その時期の状況味わいの目安
3月~4月収穫が始まる初旬
5月身が厚くなり始める良好
6月~8月甘みとうま味がピークに最盛期
9月~10月一部の出荷が続く終盤
11月産卵前で身が薄くなる限定的
12月~2月産卵期のため身が薄いまま時期外れ
収穫は、味わいがピークに達するより前に始まります。そのため、食べるタイミングが重要です。

なぜこのようなずれが生じるのでしょうか。ホヤは冬至の頃から早春にかけて産卵するため、そのエネルギーの多くが卵や精子の生成に使われます。産卵後は活発にプランクトンを食べ、再び身が充実していきます。

JF全漁連のプライドフィッシュによれば、冬に比べて梅雨明け後はグリコーゲン量が約8倍にまで増加するといいます。その結果、甘みとうま味も高まります。とはいえ、月だけでなく鮮度もそれと同じくらい重要です。

いつ・どこで・どう食べるか、一目でわかるまとめ

いつ

収穫は3月頃から始まり、いちばん美味しい時期は6月から8月です。

どこで

仙台、石巻、女川、気仙沼など、三陸海岸沿いの町々。

どう食べるか

刺身、きゅうりの酢の物、蒸しホヤ、焼きホヤなどがおすすめです。塩蔵品や燻製品も持ち運びに向いています。

ホヤの下処理と食べ方

殻の中のオレンジ色の身が見えるように切り開かれたホヤ
切り開いたホヤ。オレンジ色の身は、硬い殻から丸ごと一つの塊としてはがれます。

ホヤを丸ごと一つ下処理するのは難しそうに見えますが、各部位の構造さえわかれば、だいたい2分ほどで終わります。ただし、その前にまず良いホヤを選ぶ必要があります。

新鮮なマボヤの選び方と保存方法

濃い赤みがかったオレンジ色の殻で、触ったときに張りがあり弾力を感じるものを選びましょう。良品は、サイズの割にずっしりと重く感じられますが、これは体内にまだ海水を保持しているためです。逆に、色がくすんでいたり、しわが寄っていたりする殻は、水分が抜けているサインであることが多いです。

保存方法はシンプルです。低温を保ち、早めに食べ切りましょう。殻付きのホヤは10℃(50°F)以下で冷蔵し、購入した当日のうちに食べるのが理想です。商品によってルールが異なるため、販売者が示す消費期限も必ず確認してください。

ホヤの下処理の手順

  1. 二本の水管を見つけます。プラス形のものが海水を取り込む管、マイナス形のものが排出する管です。
  2. シンクの上でホヤを持ち、片方の水管の先端を切って液体を出します。
  3. その水管の位置から殻を縦に切り開きますが、刃はあまり深く入れないようにします。
  4. 殻と身の間に指を差し込み、ホヤを回してオレンジ色の身を取り出します。
  5. 身をひっくり返し、黒っぽい内臓部分を取り除きます。
  6. 続いて、それぞれの水管の管口を刃先で開き、中に残った黒い部分をこそげ取ります。
  7. 冷水でさっとすすぎます。長く洗いすぎると風味が流れ出てしまいます。
  8. 最後に、身を一口大に切り分け、冷やして盛り付けます。

包丁を使う際の注意:安定したまな板とよく研いだ包丁を使い、刃先から指を離しておきましょう。濡れた殻は滑りやすいので、ゆっくりと切ってください。また、水管を開ける際に液体が飛び散ることがあるので注意しましょう。

どちらの水管から始めるべきかについては、資料によって意見が分かれます。JF宮城はマイナス側から始めるとしていますが、県のガイドの中にはプラス側から始めるものもあります。シンクの上で液を出しながら行えば、どちらの順序でも問題ありません。

食べ方別の比較

調理法食感風味の強さ向いている人よく合わせるもの
刺身弾力があってジューシー強いカキやウニが好きな人醤油、酢、きゅうり
酢の物しっかりとして、きゅうりのシャキッとした食感も楽しめる中程度初めて食べる人の多く甘酢、わかめ
蒸し物より締まってしっとり中程度生の香りが苦手な人日本酒、酢味噌
焼き物しっかりして香ばしい中程度から強い火を通した魚介が好きな人醤油、味噌
塩辛や燻製商品によって異なる強い日本酒好きな人冷たい日本酒
初めてホヤを食べる人向けに、主な調理法の違いをまとめました。

刺身

切り分ける準備が整った、下処理済みのホヤの身
下処理を終えたホヤの身。刺身や酢の物にする準備が整いました。

ホヤは刺身として食べられることが多く、酢や醤油を添えていただきます。ホヤの刺身は、もっとも濃厚な海の風味と、もっとも弾力のある食感を楽しめる食べ方でもあります。そのため、生ガキやウニが好きな人に向いています。

酢ホヤ

酢は角の立った風味をまろやかにしてくれるため、多くの地元の人はここから食べ始めます。宮城県では、ホヤ酢は家庭料理としても、居酒屋のおつまみとしても親しまれています。農林水産省も、きゅうりを使ったホヤの酢の物を宮城県の郷土料理として紹介しています。

ホヤのレシピ:きゅうりの酢の物

人数2人分
準備15分
冷やす時間10分

材料

  • 新鮮なホヤ 2個(下処理済み、身の量約60g)
  • きゅうり 1本(約100g)
  • 塩 小さじ1/4
  • 米酢 大さじ2
  • 薄口醤油 小さじ1
  • 砂糖 小さじ2
  • しょうがのせん切り 小さじ1

作り方

  1. 下処理したホヤを1cm幅の短冊状に切る。
  2. きゅうりを薄い輪切りにし、塩をふって5分ほど置く。
  3. きゅうりを軽く絞り、余分な水分を取り除く。
  4. 酢、醤油、砂糖を、砂糖が溶けるまで混ぜ合わせる。
  5. ホヤ、きゅうり、しょうがをドレッシングであえる。
  6. 10分ほど冷やしてから、小鉢に盛って完成。

この控えめな味付けのレシピは、初めて挑戦するのにぴったりです。より郷土らしい風味にしたい場合は、戻したわかめや薄切りにしたみょうがを加えるのもおすすめです。

蒸しホヤ

蒸すことで身が締まり、香りも和らぎます。そのため農林水産省は、蒸しホヤについて、生が苦手な人でも食べやすい方法だと紹介しています。生産者は日本酒を加えて蒸すことも多いです。真空パックにすれば、夏以外の時期でも手に入れやすくなります。

焼きホヤ

焼くと香ばしく、うま味の強い風味が加わります。調理人は炭火でホヤの塊を焼き色がつくまで炙り、最後に醤油や味噌で仕上げます。宮城県によれば、加熱することでうま味と甘みが引き立つといいます。ただし、加熱しすぎると身が硬くなってしまうため、短時間で仕上げるのがポイントです。

加工品と郷土料理

塩辛にしたホヤ、燻製ホヤ、乾燥系のおつまみは、いずれも日持ちが良く、日本酒のお供にぴったりです。一部の店では、ホヤ味噌やチーズと組み合わせたおつまみをお土産として販売しています。

石巻では、ホヤ雑煮がお正月のお雑煮に沿岸ならではのひねりを加えています。現在では、だしと具の両方に蒸しホヤを使うのが一般的です。文化庁は、2022年度にこれを「100年フード」として認定しました。地域ごとのお正月料理に興味がある方は、仙台ならではのお雑煮、仙台雑煮についてもぜひ読んでみてください。

ホヤの栄養と食事上の注意点

ホヤの栄養データは、日本の公的な食品成分表に基づいています。文部科学省によれば、生ホヤは100gあたり27kcalと、比較的軽い食品です。

栄養素可食部100gあたり(生)
エネルギー27kcal
たんぱく質5.0g
脂質0.8g
食塩相当量3.3g
5.7mg
亜鉛5.3mg
ビタミンB123.8µg
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」、2023年追補。

この数値からは、亜鉛、鉄、ビタミンB12が比較的豊富であることもわかります。ただし、生ホヤには100gあたり3.3gの食塩相当量が含まれるため、塩分を控えている方は摂取量に注意が必要です。また、文部科学省のデータにはヨウ素やセレンの記載がありません。そのため、「ホヤはヨウ素が豊富」といった説には、慎重に向き合うのがよいでしょう。

ホヤは海産動物であるため、ベジタリアンやビーガンの食事には適していません。また、貝類アレルギーとの関連性についても、まだはっきりとはわかっていません。そのため、魚介類アレルギーがある方は、試す前に医師に相談することをおすすめします。

宮城県でホヤを食べられる場所

宮城県でホヤを食べられる場所

夏には県内各地でホヤを見かけますが、どこで食べるかによって体験は大きく変わります。農林水産省によれば、仙台市内にはホヤを専門に扱う飲食店がいくつもあるといいます。一方、沿岸の町では、海から食卓までの距離がもっとも短い形で味わえます。

仙台:専門店と居酒屋

仙台はもっとも訪れやすい拠点です。旬の時期には、仙台駅や国分町周辺の居酒屋の多くが、メニューにホヤ酢や刺身を加えます。市内でもう少し時間をかけたい方は、私たちの仙台グルメガイドで、その他の地元の定番も紹介しています。

仙台駅近くにあるホヤ専門の居酒屋「まぼ屋」では、石巻・雄勝産の活きホヤの刺身を提供しています。メニューにはホヤの唐揚げやホヤ餃子、さらにはホヤアイスまであります。2026年9月に確認した際、活きホヤの刺身は899円でした。英語メニューは用意されていないため、翻訳アプリを利用すると便利です。

住所:宮城県仙台市青葉区中央1-6-39 菊水仙台駅前館3F
アクセス:仙台駅から徒歩約5分
電話:022-796-6226
営業時間:月~土・祝前日 16:00~24:00、日・祝日 16:00~23:00
定休日:12月31日~1月3日
お通し代:お一人様550円
ウェブサイト:https://maboya.owst.jp/

石巻・女川・気仙沼

石巻は、牡鹿半島にある主要な養殖場の近くに位置しています。夏には刺身や蒸しホヤを、お正月前後にはホヤ雑煮を探してみましょう。女川にも、再建された駅の周辺に鮮魚店や飲食店があります。一方、ホヤ養殖発祥の地である気仙沼には、漁港の市場や海鮮を扱う飲食店が加わります。

鮫浦湾や寄磯地区は生産量が多いものの、現役の漁村です。そのため、車で訪れる前には、営業時間や季節ごとのメニューを確認しておきましょう。より広い範囲で東北を旅する計画があるなら、私たちの東北グルメガイドで紹介している11品とあわせてホヤを楽しんでみてください。秋には、渡利のはらこめしも、宮城の海の幸を味わう次の立ち寄り先としておすすめです。

ホヤの値段はどれくらい?

ホヤの値段はどれくらい?
商品参考価格備考
殻付き生ホヤ 3個約1,800円通販、送料込み。確認時点で売り切れ
冷凍むきホヤ 150g約950円石巻市寄磯産
仙台の居酒屋でのホヤ刺身899円まぼ屋、税込み
お土産用おつまみ・ペースト約450円~850円乾燥おつまみ、ホヤ味噌、チーズとの組み合わせ商品
参考価格は2026年9月時点で確認したものです。価格は季節、サイズ、送料によって変動するため、あくまで目安としてお考えください。

ホヤについてのまとめ

ホヤは、カキやウニ、あるいは日本酒に合う塩気のあるおつまみがすでに好きな、好奇心旺盛な方に向いています。もっとも甘みのある身を味わいたいなら6月から8月にかけて宮城県を訪れ、港の近くで食べるのがおすすめです。生の香りが気になる場合は、まず酢の物や蒸しホヤから始めてみましょう。仕入れ先への信頼が持てるようになったら、刺身にも挑戦してみてください。

仙台での夜の外食や、石巻への日帰り沿岸旅行にもぴったり合う一品です。好きになれないかもしれません。それでも、きっと記憶に残る味になるはずです。

ホヤに関するよくある質問

基本情報と味わい

ホヤとは何ですか?

ホヤは食用のホヤ(海鞘)で、尾索動物と呼ばれる海産動物の一種です。学名はHalocynthia roretziで、マボヤとも呼ばれます。宮城県が三陸海岸沿いで日本の供給量の大部分を生産しています。ごつごつとした殻の見た目から、英語圏では「sea pineapple(海のパイナップル)」とも呼ばれます。

ホヤはどんな味ですか?

新鮮なホヤは塩味とほのかな甘みから始まり、その後、軽い酸味を伴ったうま味に変わります。最後にはヨードを思わせる短い苦味が残ることが多いです。食感はホタテに少し似た、しっかりとした弾力があります。鮮度が落ちたホヤは味が粗くなるため、鮮度が第一印象を大きく左右します。

なぜホヤによって臭いが強いものがあるのですか?

その大半は鮮度によるものです。農林水産省によれば、ホヤは収穫後、時間が経つにつれて臭みと苦味が強くなるといいます。早めに身を取り出す、あるいは蒸すことも、臭いを抑えるのに役立ちます。もし最初に食べたホヤの味が強く感じられたなら、沿岸部でより新鮮なものを試してみてください。

安全性と食事について

ホヤは生で食べても安全ですか?

宮城県では多くの人がホヤを生で食べていますが、販売者が生食用と表示しているものを選びましょう。殻付きのホヤは低温を保ち、購入した当日のうちに食べてください。消費期限と保存方法の表示も必ず確認しましょう。不安がある場合は、蒸すか焼くかして食べるのがおすすめです。

ホヤはベジタリアンやビーガンでも食べられますか?

いいえ。ホヤは海産動物なので、ベジタリアンやビーガンの食事には適していません。石巻のホヤ雑煮のように、だしに風味を加えるためにも使われるので、注文する際は食材について尋ねるとよいでしょう。貝類アレルギーとの関連もまだはっきりしていないため、魚介類アレルギーがある方は医師に相談してください。

旬・下処理・旅行に関する情報

ホヤの旬はいつですか?

養殖ホヤはおよそ3月頃から宮城県の市場に出回り始めます。身は春を通して充実していき、もっとも美味しい時期は一般に6月から8月です。一部の出荷は秋まで続きます。ただし冬は産卵のため身が薄くなり、新鮮な供給量も減少します。

ホヤはどうやって下処理しますか?

まず、シンクの上で水管の先端を切り、液体を出します。次に殻を切り開き、オレンジ色の身を外して、黒っぽい内臓部分を取り除きます。その後、冷水でさっとすすぎ、一口大に切り分けます。よく切れる包丁と安定したまな板を用意すると、より安全に作業できます。

日本国内でホヤを食べられる場所はどこですか?

専門店や居酒屋が駅の近くに集まっている仙台が、もっともアクセスしやすい場所です。石巻、女川、気仙沼といった沿岸の町では、産地にもっとも近い形で味わえます。冷凍または蒸したホヤであれば、通年オンラインでも購入できます。ただし、出かける前には季節ごとのメニューや営業時間を確認しておきましょう。

参考文献

  • 農林水産省 – 蒸しホヤ、「にっぽん伝統食図鑑」(調査:2026年9月)
  • 宮城県庁 – みやぎ水産の日:7月のおすすめ、ホヤ(調査:2026年9月)
  • 農林水産省 – ホヤの酢の物、宮城県、「うちの郷土料理」(調査:2026年9月)
  • JF宮城(宮城県漁業協同組合) – 宮城のホヤ:旬、下処理、レシピ(調査:2026年9月)
  • 農林水産省 – 漁業・養殖業生産統計、令和5年(2023年)(調査:2026年9月)
  • JF全漁連 プライドフィッシュ – ホヤ(マボヤ)、宮城県(調査:2026年9月)
  • 文化庁 – 100年フードリスト:宮城県(ホヤ雑煮)(調査:2026年9月)
  • 文部科学省 – 食品成分データベース、2023年版(調査:2026年9月)
  • 世界海洋生物種登録簿(WoRMS) – Halocynthia roretzi (Drasche, 1884)、AphiaID 250680(調査:2026年9月)
  • 農林中金総合研究所 – 宮城県におけるホヤ養殖業の復興、2013年(調査:2026年9月)
  • ホヤ・純米酒場 まぼ屋 – 公式サイト、仙台駅前店(調査:2026年9月)
  • Diseases of Aquatic Organisms (Inter-Research) – Kumagai, A., et al. (2011). Soft tunic syndrome in the edible ascidian Halocynthia roretzi is caused by a kinetoplastid protist. Vol. 95, pp. 153–161(調査:2026年9月)
  • PubMed – Kumagai, A., Ito, H., & Sasaki, R. (2013). Detection of the kinetoplastid Azumiobodo hoyamushi in wild ascidians Halocynthia roretzi. Diseases of Aquatic Organisms, 106(3)(調査:2026年9月)
  • AGRIS (FAO) – Fujimoto, K., et al. (1982). Alkyl sulfates as precursors of ascidian flavor in Halocynthia roretzi. Bulletin of the Japanese Society of Scientific Fisheries, 48(9), 1327–1331(調査:2026年9月)
  • KoreaScience – Choi, B.-D., & Ho, C.-T. (1995). Volatile compounds of ascidian, Halocynthia roretzi. Korean Journal of Fisheries and Aquatic Sciences, 28(6), 761–769(調査:2026年9月)

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About the Writer

Ryo Iwaのアバター Ryo Iwa Founder and Editor, Food in Japan

Ryo Iwa は foodinjapan.org の運営者兼編集者です。日本で生まれ育ち、各地への取材や市場めぐり、そして外国語圏の読者にはほとんど届かない日本語の一次資料をもとに記事を書いています。醸造研究機関の刊行物や業界用語集がその中心です。一次資料までたどれない数値については、その旨を記事内に明記しています。

Google マップのローカルガイドとして10年以上活動し、クチコミ1,800件以上、写真41,000枚以上を投稿。閲覧回数は数億回にのぼります。それ以前は日本・米国・英国で20年間 IT コンサルタントとして働いていました。

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