あなご飯は、焼き穴子をご飯にのせ、穴子のだしで炊いたご飯と合わせる広島の名物です。宮島口周辺で生まれ、1901年に駅弁として有名になりました。あっさりとした甘辛い味わいが愛されています。
宮島口周辺や宮島、広島市内でも味わえます。地元の人は「故郷の味」と呼ぶことも。旅行者にとっては、宮島の神社参拝と相性抜群の一品です。
あなご飯とは?

あなご飯(あなご飯)は、宮島発祥の伝統的な広島料理です。焼いた穴子をご飯にのせたもので、広島では「故郷の味」と呼ばれることもあります。もともとは駅の弁当、いわゆる駅弁として始まりました。
調理の発想はシンプルですが巧みです。穴子の骨や頭、昆布からだしを取り、そのだしに醤油を加えてご飯を炊きます。仕上げに蒲焼き風に焼いた穴子をのせ、甘い醤油だれをかけます。手順は簡単でも、だしの効いたご飯と丁寧な焼きで、奥深い旨味が生まれます。
あなご飯の味は?
味わいはやさしく、すっきりしています。穴子は、コクの強い川うなぎよりも軽く、身も柔らかめです。身は繊細で、ほろっとふわっとした食感に近く、自然な甘みがあります。甘辛いたれが、だしで炊いたご飯と全体をまとめてくれます。
ここで密かに主役なのがご飯です。一粒一粒が穴子だしと醤油を吸い、白飯だけでもしっかり旨い。穴子と合わせても重たくならず、ほっとする食べ心地です。
宮島が穴子で有名な理由

宮島は瀬戸内海に位置し、穴子の好漁場として知られています。周辺の海は穏やかで浅く、生命にあふれています。湾内には牡蠣筏が点在し、プランクトンや小魚を集めます。そうした豊かな餌場が、身のふっくらした上質な穴子を育てるのです。
地元の漁師は昔からここで穴子を獲ってきました。だからこそ、料理も漁獲から自然に生まれました。さらに島の神社観光が加わり、名物として定着します。より詳しくは、広島の食文化ガイドもご覧ください。
あなご飯 vs あなご丼 vs うな丼

この3つはよく混同されがちです。見た目は似ていますが、重要な違いがあります。下の表で分かりやすく整理しました。
| あなご飯 | あなご丼 | うな丼 | |
|---|---|---|---|
| うなぎ | 海水の穴子 | 海水の穴子 | 淡水うなぎ |
| ご飯 | 穴子だしで炊く | 白ご飯 | 白ご飯 |
| 味わい | あっさり、旨味が深い | あっさり、よりマイルド | 濃厚でパンチがある |
| カロリー | 低め(脂の少ない穴子) | 低め(脂の少ない穴子) | 高め(脂の多いうなぎ) |
大きな違いはご飯です。あなご丼は白ご飯ですが、あなご飯はだしで炊きます。その分、あなご飯のほうが味に奥行きがあります。うなぎと比べると、穴子はあっさりして脂が少なく、値段も手頃なことが多いです。うなぎの寿司が好きなら、あなご寿司もぜひ試してみてください。
あなご飯のベストシーズン

この料理は一年中楽しめますが、特におすすめの時期が2つあります。夏(7〜8月頃)は、さっぱりとした穴子が味わえます。また、身が締まる寒い季節も絶品だと評されます。最高の一口を狙うなら、夏か晩秋の訪問がおすすめです。
あなご飯の歴史
1901年、上野谷吉が現在の宮島口駅近くであなご飯の販売を始めました。その駅弁はたちまち旅人の間で評判になります。上野は米穀商で、駅前で茶店も営んでいました。
汽船や鉄道の発達により、この地域を通る旅行者が増えました。上野は、もともと提供していた穴子丼を持ち運べる弁当へと仕立て直します。タイミングは完璧で、駅弁は一気に広まりました。今でもその店には長い行列ができます。
あなご飯のレシピ

手間をかければ、家庭でも再現できます。ポイントはだしと、良いタレです。4人分の簡単バージョンはこちら。
材料(4人分)
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| 米 | 480 g |
| 穴子(あなご) | 880 g |
| だし昆布(昆布) | 20 g |
| 醤油 | 大さじ3 |
| みりん | 大さじ3 |
| 酒 | 大さじ4 |
| 塩 | 小さじ1 |
| 甘酢生姜 | 40 g |
| 刻み海苔 | お好みで |
手順
ウナギの骨と頭、昆布からだしを取ります。そこに醤油、酒、塩を混ぜ、味付けしただしでご飯を炊きます。
穴子の内臓と中骨を取り除きます。水でさっと洗って水気を拭き取りましょう。身を清潔に保ち、焼く準備が整います。
醤油、みりん、酒を塗りながら穴子を焼きます。薄く重ね塗りして照りを出しましょう。表面が艶やかになり、香りが立つまで焼きます。
丼にご飯をよそいます。穴子を3cmほどに切ってのせ、残ったタレをかけます。最後に生姜とのりを添えます。
あなご飯の頼み方・食べ方

楽しみ方は大きく2つあります。店内で食べるか、駅弁として持ち帰るか。旅のスタイルに合わせて選べます。
- 店内で食べる:宮島の飲食店で、熱々の出来たてを味わう。
- 持ち帰りの駅弁:宮島口で弁当を買って、電車で食べる。
- 観光の合間に:厳島神社の参拝前後に食べる。
駅弁の良いところは、冷めてもおいしいこと。だしで炊いたご飯は時間がたっても風味が保たれます。なので電車での移動にも向いています。さらに食の旅を広げるなら、広島で食べるべきものもご覧ください。
広島であなご飯を食べるなら
名店は宮島口と宮島周辺に集中しています。一般的な一杯は2,000〜2,800円ほど。高級店や有名店はさらに高くなることもあります。人気店はすぐに満席になるので、早めの来店がおすすめです。
うえの

うえのは、100年以上愛されてきた元祖あなご飯の店。ふっくらとした穴子と甘辛いタレのバランスが抜群です。持ち帰り用の名物駅弁も販売しています。
- エリア: 宮島口。
- 特徴: 歴史ある元祖の味。
- おすすめ: 定番の味を求める初めての方。
和田

Wadaは、あなごめし一筋の専門店です。メニューの中心は地元の穴子丼。あっさりとしてほんのり甘いタレが、ご飯にじんわりと染み込みます。
- エリア: 宮島。
- 特徴: 品質への一途なこだわり。
- おすすめ: タレの染みたご飯が好きな、こだわり派に。
いな忠

いな忠では、店内で穴子を焼き上げます。店先では焼き穴子の香りが出迎えてくれます。代々受け継がれる甘辛いタレが、ひと切れずつしっかりと絡みます。
- エリア: 宮島。
- 特徴: 店内で焼く、焼きたての穴子。
- おすすめ: あの香ばしい香りが好きな人に。
ふじたや

ふじたやは宮島で名の知れた存在です。蒸した穴子を、タレで炊き込んだもちっとしたご飯の上にのせて提供します。1杯は約2,500円で、行列ができるのも早いです。
- エリア: 宮島。
- 特徴: 濃厚で名物として知られるあなごめし。
- おすすめ: 神社参拝のあとに、特別な食事をしたいとき。
まとめ

あなごめしは、宮島の味わいを一杯に凝縮した料理です。あっさりした穴子、だしで炊いたご飯、そして甘い照りが見事に調和します。さらに、駅弁として100年以上の歴史も受け継いでいます。
訪れたら、宮島で出来たてを味わうのもよし、列車用に弁当を持ち帰るのもよし。どちらにしても、厳島神社への旅のお供にぴったりです。うなぎ料理が好きなら、次はanago zushiも試してみてください。
あなごめしFAQ
あなごめしとは?
あなごめしは、焼いた穴子をご飯にのせた広島の料理です。ご飯は穴子のだしで炊き、旨みを加えます。穴子には甘い醤油ダレを絡めます。宮島を代表する名物としても有名です。
うなぎとはどう違うのですか?
あなごは海水に生息するマアナゴ(穴子)で、うなぎは淡水のウナギです。この料理は、こってりとしたうなぎに比べて、味わいが軽やかであっさりしています。食感もより柔らかく繊細です。穴子は価格が手頃なことも多いです。
あなご丼との違いは何ですか?
違いはご飯です。あなご丼は下に白ご飯を敷きますが、この料理は穴子のだしでご飯を炊き込みます。そのため、より深い旨みのある味わいになります。
広島ではどこで食べるのがおすすめですか?
中心は宮島口〜宮島エリアです。有名店は、うえの、和田、いな忠、ふじたやなど。広島市内でも食べられます。人気店は混むので、早めの時間に行くのがおすすめです。
ベストシーズンはいつですか?
一年を通して楽しめます。夏はさっぱりとした穴子が味わえ、寒い時期は身が締まってよりしっかりした食感になります。つまり、夏も晩秋もどちらもおすすめです。
駅弁として買えますか?
はい。もともとこの料理は駅弁として始まりました。宮島口駅周辺で、折詰(弁当)タイプを購入できます。だしで炊いたご飯は冷めてもおいしいので、列車内の食事にもぴったりです。
値段はいくらくらいですか?
一般的などんぶりは、だいたい2,000〜2,800円程度です。有名店や上位メニューは、さらに高くなることもあります。駅弁の折詰は少し安いことが多いです。価格は穴子の品質を反映しています。
穴子はうなぎよりヘルシーですか?
穴子は淡水のうなぎより脂が少なく、カロリーも低めです。その分、味も軽やかで後味がすっきりしています。ただし、甘いタレには糖分が含まれます。
参考文献
- Anago Meshi Ueno 公式サイト、 https://www.anagomeshiueno.com/(調査日:2026年6月)
- 広島県観光連盟、宮島グルメ、 https://dive-hiroshima.com/(調査日:2026年6月)
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