飛騨牛 / Hida Beef (飛騨牛)

hida gyu

「飛騨牛(Hida beef/Hida-gyu)」は、岐阜県で肥育される肉質のきめが非常に細かい和牛の一つです。優れた味わいを持つと評価された牛肉だけに与えられるブランドであり、血統や飼育方法、安全な飼料にこだわって丁寧に育てられたおいしさの結晶です。豊かな山々から湧き出る清らかな水や澄んだ空気など、牛を育てるための条件は厳しく管理されています。さらに環境だけでなく、牛の世話をする人々が、牛に対してやさしさと愛情を持ち、頻繁にコミュニケーションを取ることも大切です。そうしたすべてが合わさって、おいしい「飛騨牛」が生まれます。このようにして育てられた飛騨牛の「やわらかさ」と、舌の上でとろける「うま味」は、まさに牛肉の芸術品といえます。

飛騨牛の概要

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飛騨牛ステーキの美しいサシ(霜降り)を写した画像

飛騨牛(Hida-Gyu/Hida Beef)とは、岐阜県内で14か月以上肥育された黒毛和種の牛から取れる牛肉の名称です。肉質は、飛騨牛銘柄推進協議会が発行する歩留等級AまたはBの認定を受けていなければなりません。また、公益社団法人日本食肉格付協会による肉質等級で、しまり・きめの等級が5・4・3等級であることも求められます。これらの基準を満たさないものは「飛騨和牛」「飛騨ジャパニーズビーフ」などの名称で流通します。 

飛騨牛の品質と安全性

飛騨牛は、日本でも最上級クラスの品質を持つ牛肉の一つとして知られています。サシ(霜降り)、つや、色合い、きめ、香りなど、あらゆる点で最高水準を満たさなければなりません。肉質の格付けを左右する最も重要な要素がサシの入り方であり、これは遺伝的要因に加え、肥育技術によって決まります。多くの生産者は、質の高い牛肉を生み出すため、情熱に加えて先端のバイオテクノロジー研究の成果も取り入れています。

飛騨牛の歴史

1950年代、岐阜県で飼育されていた牛は、主に農地を耕す役牛として育てられていました。1955年になると、農作業の機械化が進み始めます。これにより、牛は働き手としてではなく、肉用として飼育される方向へと徐々に転換していきました。1965年から1975年にかけては、増体プログラムの導入や、肉用牛としての飼育改善が進み、牛肉の品質向上に対する関心が高まりました。こうした変化は日本各地へと波及していきます。「和牛のオリンピック」として知られる全国和牛能力共進会(全共)では、各都道府県が互いに家畜の水準を競い合い、向上させる場が設けられました。岐阜県内では、1975年から1985年頃まで、各地域がそれぞれ独自の名称で和牛を呼んでいましたが、その後、県内で一定条件を満たす牛を総称して「岐阜牛」と呼ぶ流れへと変化しました。

飛騨牛の本格的なルーツは比較的新しく、1981年、一人の農家が「安福(やすふく)」と名付けられた一頭の種雄牛の導入から始まりました。この雄牛は、高品質な肉を持つ子牛を数多く生み出せる理想的な遺伝子を持っているとされ、生涯で約3万9千頭もの子牛を残したといわれています。これをきっかけとして、1988年には「飛騨牛銘柄推進協議会」が設立され、本格的な飛騨牛ブランドの歴史が幕を開けました。

飛騨牛の特徴

飛騨牛の大きな特徴は、肉全体に美しく入った霜降り模様です。サシはステーキだけでなく、バラ、肩、モモなどにも広がっています。野菜と一緒に煮込むと、霜降りの脂が肉全体を包み込み、肉汁や香りを閉じ込めることで、やわらかさを保ってくれます。ステーキとして楽しむなら、サーロインやフィレを選べば、口の中でとろける濃厚な味わいを堪能できます。また、薄切りにして、すき焼き、しゃぶしゃぶ、焼肉などの和食メニューで味わうスタイルも人気です。

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すき焼きなどに使われる薄切りの飛騨牛

飛騨牛を味わえるおすすめレストラン

飛騨 こって牛(高山)

高山の古い町並みに立つ人気店で、特におすすめは600円で楽しめる飛騨牛炙り寿司2貫です。味付けは竹炭塩と生姜醤油の二種類から選べます。えびせんが付いた「飛騨牛軍艦」セットも好評です。常に行列ができるほどの人気ですが、待つ価値のある店で、一口食べれば口の中でとろける味わいが広がります。高山駅から徒歩約10分、予算は1,000円前後から。営業時間は毎日10:00~17:00です。

レストラン さかぐちや

「ダイナーさかぐちや」は、高山駅(JR高山本線)から徒歩約12分、古い町並みエリアにある人気店です。飛騨牛にぎりは2貫500円ほどから楽しめ、赤身の旨味がしっかり感じられます。店内は常に賑わっており、本物の飛騨牛を使った和牛丼などを味わうことができます。営業時間は火曜を除く毎日10:30~15:30で、食事の予算は1,000~3,000円程度です。

丸明 飛騨高山店

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大きな塊肉に入った飛騨牛の霜降りを写した画像

ここは公認ブランド肉のみを扱う有名精肉店直営のレストランです。高品質なブランド肉を手頃な価格で楽しめるとあって、ランチタイムには午後になっても行列が絶えない人気店です。すき焼き、しゃぶしゃぶ、焼肉など、さまざまなスタイルで飛騨牛を味わえます。分厚いカットの肉でも、口に入れた瞬間にとろけるほどやわらかいのが特徴です。タレはさっぱり系と濃いめの二種類があり、好みで選べます。飛騨牛焼肉盛り合わせは2,900円、食事の予算は3,000~6,000円ほど。高山駅から徒歩約5分、営業時間は毎日11:00~21:00です。公式サイトはこちら(http://hidagyu-maruaki.co.jp/restaurant/restaurant_hidatakayama


飛騨牛一頭家 馬喰一代

名鉄岐阜駅から徒歩約3分、落ち着いた雰囲気の中で厳選された飛騨牛を味わえるレストランです。看板は「ひとび(火飛)牛」と呼ばれる炭火焼きスタイルの牛肉と、もちろん飛騨牛。店内には半個室もあり、すき焼き・しゃぶしゃぶのランチは1,500円から楽しめます。飛騨牛を存分に味わうなら、前菜や自家製豆腐、寿司なども付く「馬喰ランチ」(3,000円)が特におすすめです。東京や名古屋にも支店があり、フルコースの予算は5,000円前後。営業時間は毎日11:30~15:00のランチと、15:00~23:00のディナータイムです。


飛騨そば 小舟

hida beef kushi
串に刺され、焼き上げる前の飛騨牛

ここは飛騨牛と一緒に味わうそばで知られる有名店です。メニューの最初のページには、ライス付きの「飛騨牛カレーせいろ」などの人気メニューが並びます。そのほか、飛騨牛を使ったおいしい組み合わせが楽しめる「ええ時雨丼」などもあります。飛騨牛とそばの組み合わせは、コクのあるつゆとほんのり甘みのある味わいが相まって、肉が口の中でとろけるような食感を生み出します。ここでは飛騨牛のそばメニューがたっぷりと提供されています。高山駅から徒歩約3分、ランチの予算は1,000~2,000円ほど。水曜を除く毎日11:15~15:00のランチと、17:30~19:30のディナータイムに営業しています。
   

飛騨牛料理 匠家

ここはJA全農岐阜が運営するレストランで、飛騨牛料理を比較的リーズナブルに楽しむことができます。農協直営ならではの安心感があり、おすすめは3種類の飛騨牛を味わえるコースや、冷酒「奥飛騨 特別純米」、素朴な味わいのほうれん草と飛騨牛しぐれ、地元産スモークチキン入りのサラダなどです。岐阜駅から徒歩約4分で、食事の予算は2,000~5,000円ほど。営業時間は毎日11:00~15:00、夜は17:00~22:30(ラストオーダー22:00)です。

炭火焼肉 たきや 安川店

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焼き上がったステーキをカットして盛り付けた一皿

「高山に来たならこの店は外せない」といわれるほど評価の高い焼肉店です。「炭火焼肉 たきや 安川店」はJR高山本線・高山駅から徒歩約12分の場所にあり、精肉店直営ならではの上質な肉を手頃な価格で提供しています。店内は活気にあふれ、ピークタイムには満席になるため早めの来店がおすすめです。人気メニューの一つ「特選とびカルビ」は3,800円で、厚切りながらも口に入れた瞬間にとろける贅沢な一品です。3,800円の宴会コースでは120分の飲み放題が付き、生ビールも楽しめます。食事の予算は4,000円程度。水曜を除く毎日11:00~15:00、17:00~21:00の営業で、ラストオーダーは20:30です。

センター フォー ハンバーガーズ

店名のとおり、こちらのレストランでは飛騨牛を使った洋食メニューを提供しています。観光客を中心に、この地域ではよく知られた人気店です。店内は古民家を改装した造りで、西洋風のインテリアが施されており、和と洋の雰囲気がうまく調和しています。名物の飛騨牛ハンバーガーは1個2,300円で、1日30食限定です。週末は混雑するため、事前予約がおすすめです。ほかにもブルーチーズバーガーや、クラムチャウダー付きブルーチーズバーガーなどのメニューがあります。クラムチャウダーはアサリの風味がとても強く感じられます。こちらのハンバーガー&ビアカフェバーは高山駅から徒歩11分の場所にあり、水曜定休で、ランチは11:00〜14:30、ディナーは18:00〜21:30の営業です。

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網の上で焼かれている薄切りの飛騨牛を写した画像

七輪焼肉 クラシック JR岐阜駅店

JR岐阜駅の2階にあるこの店では、ほかの料理とともに名物の熟成鶏や、人気の飛騨牛を楽しめます。ランチタイムには焼肉のほか、ライス・サラダ・スープ付きで850円の豚肉煮込み定食などがあり、ビールと一緒に味わうのもおすすめです。食事代はおおよそ3,000円程度を見込んでおくとよいでしょう。営業時間は毎日、ランチが11:00〜14:00(ラストオーダー13:30)、ディナーが17:00〜23:00(ラストオーダー22:00)です。

日本のもうひとつのプレミアム牛肉

日本にはさまざまな高級牛肉があります。松阪牛はとても有名ですが、近江牛米沢牛も負けず劣らずおいしく、広く知られています。機会があれば、ぜひそれらの牛肉も味わってみてください。

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