カツオはマグロの仲間で、鋭い歯を持つのが特徴ですが、どんな魚なのか気になったことはありませんか?そこで今回は、カツオについて解説します。おいしく食べる方法もご紹介するので、ぜひ下記をチェックしてみてください。
カツオとは?
高知県の県魚であるカツオは、県内の食卓ではおなじみの存在です。人々は日常的に、まるで当たり前のように食べています。大きさは一般的に全長40〜60cmほどですが、大きいものだと1m近くになり、重さも20kg近くに達することがあります。そう考えると、なかなかの迫力ですよね。
味わいの特徴

味は力強いです。本当に力強い。カツオには、一般的な白身魚よりも濃厚で、ほとんど肉のような深い旨みがあります。人によっては、血合いの多い濃い赤身に由来する、わずかに金属的、あるいは鉄っぽい風味を感じることもあります。最初は抵抗を覚えるかもしれませんが、まさにその力強さこそが、カツオの魅力なのです。
私も初めて食べたときは、正直ためらいました。あの色だけでも圧倒されますよね。でも一口食べると、その濃さに、なんとも言えない満足感があるのです。
マグロとの違いは?
マグロ、とくに赤身(akami)や中トロ(chutoro)のような色の濃い部位を食べたことがあるなら、味のイメージはつかめるでしょう。とはいえ、ここからが違います。マグロはよりすっきりとして洗練された味わいで、どこか上品さがあります。一方でカツオは、もっと土っぽく、どこか野性味がある。味の立ち上がりが早く、余韻も長く残ります。
たとえるなら、マグロがよく熟成した赤ワインだとすれば、カツオは力強く素朴なエールに近いかもしれません。マグロの濃厚さにはバターのようななめらかさがありますが、カツオの濃さはもっと筋肉質で、ストレートに響きます。強気、と言ってもいいかもしれませんが、それでも言い表しきれない感じがあります。
生臭さも、よりはっきりしています。そこはごまかしません。上質なマグロは、初めての人にはほとんど穏やかに感じられることもありますが、カツオは「自分はカツオだ」と主張してきます。濃い味の魚が好きな人にとっては、むしろそれが魅力になるのです。
食感と口当たり
生のカツオはしっかりとした歯ごたえがありつつ、やわらかさもあって心地よい食感です。新鮮なカツオの刺身を噛むと、歯切れのよい「パチッ」とした感じがあります。
マグロと比べると、カツオのほうが噛みごたえがあります。マグロは、特に脂の多い部位だとバターのように舌の上でとろけることもありますが、カツオはしっかり形を保ちます。食感もより肉感的で、少し噛む必要がありますが、それがかえって複雑な風味を徐々に引き出してくれます。
魚自体はかなり脂がのっており、それがとろりとした口当たりにつながります。この脂が風味をうまく運び、口の中に心地よい余韻を残してくれます。ただ、カツオの脂っぽさはマグロの脂とは少し違います。よりシルキーというより、存在感がはっきりしている感じです。
有名な「カツオのたたき」

最も有名な食べ方は「Katsuo no Tataki」で、Bonito Tatakiとも呼ばれます。魚の表面だけをさっと炙り、中は美しくレアのままにする調理法です。外側にはほのかにスモーキーで香ばしい焼き色がつき、内側はひんやりとなめらかなまま残ります。
炙ることで、あの強い生臭さが少し和らぎ、さらに新しい奥行きが加わります。肉を焼いたときのような、うれしい焦げの香りが立ちます。
なぜ外側だけ炙るのか、不思議に思うかもしれません。狙いはバランスです。強い風味をほどよくやわらげつつ、魚本来の個性はきちんと残す。その塩梅がうまくいくと、一口の中で複数の感覚が同時に楽しめます。
香り

新鮮なカツオの香りは、海のように澄んでいながら、言葉にしにくい土っぽさもあります。たたきのように表面を炙ると、その自然な香りにトーストしたような香ばしさが重なります。最初は匂いが強いと感じる人もいるかもしれませんが、多くの人は次第にその良さがわかってきます。
それに比べると、マグロの香りはずっと穏やかです。カツオの香りはより率直で、その味わいの特徴とぴったり一致しています。
高知での地域差
カツオのたたきは全国的に人気になりました。しかし高知県内では、地域ごと、さらには村ごとに作り方が異なります。使う薬味、切り身の厚さ、にんにくを添えるかどうか、ぽん酢に使う柑橘の種類……そうした細部が、場所によって変わるのです。
同じ県内でも、食文化が一枚岩ではないことに気づかされます。地理や各家庭の習慣に合わせて変化していく、生きた文化なのです。
起源

高知県は日本で最もカツオの消費量が多い県です。1988年6月21日には「県魚」に指定されました。またこの魚は、釣り上げられると激しく抵抗する、気性の荒いファイターとしても知られています。
カツオは通常、マグロやビンナガなどの外洋性の魚と群れをなして沿岸沖合を回遊し、カツオ漁は沖合の水深300〜600フィートで行われます。一般に「カツオのたたき」という料理は、漁師たちが船上で獲れたカツオを食べていたことに由来するという説があります。
当時は保存技術がなく、船上で鮮度が落ちてしまったカツオを活用するために「たたき」という調理法が生まれたとされています。まず魚を串に刺し、皮の下にいる寄生虫は熱で簡単に死滅し、その後食べられると考えられていたため、表面(皮)だけを焼きました。高知県で「カツオのたたき」という名前が定着する前には、第12代藩主・山内豊資が最初に「塩鰹」や「酒盗」と名付けたとも言われています。
カツオはどうやって作られる?
製造(調理)工程

高知の伝統的な漁法は江戸時代から続いています。魚が激しく暴れて身質に影響しやすい網漁よりも、伝統的な一本釣りのほうが味がはるかに良いとされています。カツオの旬は春と秋の年2回。春のカツオは「初ガツオ」、秋は「戻りガツオ」と呼ばれます。これらの季節になると、色鮮やかなカツオがスーパーや魚屋にずらりと並びます。
食べ方はさまざまですが、中でも「カツオのたたき」は日本の多くの人に広く知られています。理想は表面だけを焼いて、中はほとんど生の状態に仕上げるため、カツオの表面を炙って作ります。表面を焼く利点は、燻製のような香りが付くこと、余分な水分が抜けること、食感が良くなって旨味が増すこと、そして皮と身の間にある薄い脂を引き立てられることです。薬味は玉ねぎやみょうがなどをたっぷり添えるなど、好みによって変わります。
薬味やタレは店や地域によって異なります。「カツオのたたき」という料理にすることで、カツオ特有の生臭さが抑えられます。また近年は、焼きたてのカツオに塩を振って温かいうちに食べる「塩たたき」も大変人気です。
カツオのユニークさ

平年における高知市の1世帯あたりのカツオ消費量は5,163gで、他地域を大きく引き離し全国1位です。カツオのたたきは食卓の定番メニュー。刺身はもちろん、全国的に有名なカツオのたたきも食卓で人気の一品です。
おいしいものを見分けるポイントは身の色です。赤色が鮮やかなほど新鮮です。身が黒っぽく濁って見える場合は、すでに酸化して鮮度が落ちています。脂ののったものを味わいたい人には、身の間に薄いピンク色の脂が入っているカツオを選ぶのがおすすめです。澄んだ目と、きれいな赤いエラも新鮮さの証拠です。また、県内全域で食習慣として根付き、儀式や神事に欠かせない「皿鉢料理」の定番料理にもなっています。
この魚はどう使われる?
カツオは魚の一種で、一般的には刺身として食べられるほか、主役の食材としても、他の料理の材料としても使われます。カツオのたたきが最も人気でよく知られた料理ですが、ほかにも、たとえばかつお節(乾燥した削り節で、お好み焼きなどの上にかけることが多い)、味噌汁などに使うカツオだし、炙ったカツオ・生にんにく・大葉を海苔巻きにした「土佐巻き」、そしてカツオの内臓を発酵させた「酒盗」などにも利用されます。
カツオのおすすめレストラン
高知県は、カツオを主役にした料理が数多く生まれた地です。新鮮な魚を味わい、そのおいしさや海の幸の豊かさを実感できるお店がたくさんあります。
明神丸

この店はカツオが食べられる人気店のひとつです。食事どきは混み合うため、予約がおすすめです。明神丸では、高知ならではの「藁焼きたたき」をはじめ、定番の刺身など幅広いメニューを提供しています。店内は清潔で、誰でも入りやすい雰囲気でした。初めて高知を訪れ、カツオが食べられる店を探している方におすすめのスポットです。
黒潮工房

こちらは、本格的な藁焼きのカツオのたたきを実際に作って、その場で食べられる体験型の人気食堂です。藁の熱だけで焼き上げるため、たたきはふんわりとした食感になります。飲食店も兼ねており、海の幸を取り入れた定食を楽しめます。黒潮工房は太平洋を望む丘の上に建つ施設で、景色も魅力です。カツオのたたきや干物を中心に、定食は約5種類あります。期間限定で藁焼き体験もでき、自分で焼いたたたきは格別のおいしさです。さらに、高知のゆず果汁を合わせたタレがカツオの味わいをいっそう引き立てます。
浅葱

次にご紹介する、高知でおいしいカツオが食べられる店は「浅葱」です。浅葱は蓮池町通駅から徒歩約1分で、完全個室の落ち着いた雰囲気の中、ゆっくり料理を楽しみたい方におすすめです。カウンター席もあるため、おひとりでも安心して来店できます。 これらの料理に加えて、野菜をたっぷり使った蒸し料理もおすすめです。ヘルシーでとてもおいしく、女性にも人気があります。地酒を中心にお酒の種類も豊富で、大人の和食ディナーにぴったりです。
活魚 / 生け簀料理 居酒屋 誠や
店主が仕入れる旬の魚や伊勢海老、長太郎貝など、高知ならではの新鮮な食材を使ったメニューが豊富です。ゆず塩たたきは観光客に大人気で、¥1296で食べられます。ゆず塩たたきのほか、土佐料理や海賊焼きなどの料理も楽しめます。店内には座敷があり、落ち着いた雰囲気の凝った内装も魅力です。
土佐タタキ道場
高知県には、カツオのたたきを自分で作るスタイルの店がほかにもあります。藁焼きでカツオを炙る体験を楽しめる食事処です。藁で焼き、薬味は好みに合わせてのせます。まずは塩でたたきを味わい、その後に自家製ポン酢をかけるのがおすすめ。メニューは自分で焼くたたきのみで、ご飯と味噌汁が付く定食か単品かを選べます。焼きたてのカツオは香りが格別です。
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カツオ(Skipjack Tuna)FAQ
カツオとは?
カツオ(Bonito)としても知られる、泳ぎの速い回遊魚で、日本の伝統的な食文化に欠かせない魚です。
どこがいちばん有名ですか?
最も有名で本場のカツオ料理は、四国・高知県で味わえます。
「カツオのたたき」とは?
強い火で魚の表面だけを炙り、中は完全に生のままに仕上げます。
なぜ魚を炙るのですか?
皮目の生臭さを焼き切り、表面の細菌を減らし、濃厚な旨味を閉じ込めるためです。
「藁焼き(Wara-yaki)」とは?
藁(Wara)を燃やした強い火で魚を炙り、身に深いスモーキーな香りを付ける、伝統的な調理法です。
どうやって食べますか?
厚切りにしたものに、生にんにく、スライスした玉ねぎ、ポン酢(柑橘の効いた醤油だれ)をのせて食べます。
「塩たたき(Shio-Tataki)」とは?
地元では、炙りたてで温かいカツオを、ポン酢ではなく粗塩だけでシンプルに食べるのがおすすめとされています。
「初鰹(はつがつお)」とは?
春に漁師が水揚げする「初物」のことです。あっさりとして新鮮で、脂が少ない味わいが特徴です。
「戻り鰹(もどりがつお)」とは?
秋に漁師が水揚げする「戻り」の鰹です。脂がよくのっていて、脂身の多いマグロ(トロ)のような味わいです。
生臭さはありますか?
新鮮な鰹には鉄分を感じさせる独特の風味がありますが、藁焼きの香りやにんにく、生姜が嫌な臭いを完全に消してくれます。
鰹節(かつおぶし)とは?
鰹を燻して乾燥させ、さらに発酵させて、削ってだしを取れるほど石のように硬くなるまで仕上げたものです。
鰹は健康に良いですか?
はい。鉄分や良質なたんぱく質、オメガ3脂肪酸(DHA/EPA)を豊富に含みます。
「鰹のヌタ」とは?
にんにく葉で作る鮮やかな緑色のタレに生の魚をつけて食べる、高知の伝統料理です。
腹身の部分も食べますか?
はい。地元では脂ののった腹身(「ハランボ」)を塩焼きにして、上等なおつまみとして楽しまれます。
どんなお酒が一番合いますか?
鰹の力強い味わいには、高知の辛口でキレのある日本酒(Nihonshu)を合わせるのがおすすめです。








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