群馬県桐生市は桐生川を中心に、織物や縫製などの繊維産業が盛んな「織物のまち」として発展してきました。着物の帯の産地として知られるこのまちには、帯のような平たい形をしたうどんもあります。「ひもかわうどん」という名前は、帯を川で洗ったことに由来するという説のほか、愛知県刈谷市の特産である平打ちうどん「いもかわうどん」から来たという説もあります。真相は謎のままですが、近年はその名が県外にも広まり、平日でも人気店には行列ができるほどです。今回はそんな「ひもかわうどん」の世界をじっくりご紹介します。
ひもかわうどんの起源
独特の形をしたひもかわうどんは、群馬県桐生地域の郷土料理として知られています。この地域は小麦の一大産地で、昔から日常的にひもかわうどんが食べられてきました。その起源についてはさまざまな説や言い伝えがあるものの、決定的な証拠はありません。ただ、江戸時代(1603〜1868)の愛知県にまでさかのぼるという説もあります。

ひもかわうどんの作り方
ひもかわうどんは、打ちたての生地から手作りしても、市販のものを購入してもよく、作り方はお好みで選べます。生地には粘りすぎないよう、中力粉を用いるのが適しています。そこに自然塩とミネラルウオーターを加え、しっかり混ぜてから生地をのばし、薄い帯状に切ります。生地の厚さはおおよそ1〜3ミリほどに仕上げます。その後、生地を巻き、切ってから沸騰した湯に入れてゆでます。ただし、帯幅が広すぎると互いにくっつきやすいので注意が必要です。うどんをゆで上げたら、好みのつゆを用意します。つゆの種類はお好みに合わせて調整できます。

ひもかわうどんの魅力とは
ひもかわうどん最大の特徴は、その幅広さです。一般的なうどんの幅が約4センチほどに対し、ひもかわうどんは15センチにもなることがあります。幅は店によってさまざまです。細く切るのではなく、一枚一枚の帯状のまま提供され、熱いつゆに浸して食べるのが一般的です。人気の秘訣は、幅広なのに驚くほど薄く、とてもなめらかな食感にあります。幅は広くても厚さは1ミリほどと極めて薄く仕上げられています。冷水で締めてから、つけつゆでいただく食べ方もできます。一口食べると、口の中いっぱいにうどんが広がり、その存在感とつるりとしたのど越しを存分に楽しめます。群馬県の郷土麺料理としては、おっきりこみもよく知られています。

ひもかわうどんを食べるならいつどこで
もちもちした麺料理が好きな方には、ぜひ一度試してほしいうどんです。すでにお伝えした通り、提供している店は比較的見つけやすくなっています。ひもかわうどんはSNSでも話題となり、日本各地で食べられる店の情報が多く出回っています。かつては寒い冬の日にぴったりの料理として親しまれていましたが、最近では夏場によく食べられるようになっているため、可能であれば夏の時期に味わってみるのもおすすめです。

松むら
群馬県民からも支持されている店で、草津町の飲食店のなかでも上位に挙げられる人気店です。店内は居心地がよく、価格も比較的良心的です。こってりとした豚肉の熱いつゆに浸したひもかわうどんが味わえるほか、ベジタリアンの方にはきのこや野菜を使ったうどんも用意されています。
住所は群馬県吾妻郡草津町草津486-5(377-1711)、電話番号は+81 279-88-2678です。普段はそれほど混雑しませんが、念のため事前に電話で予約の要不要を確認しておくと安心です。

たまるや
日本の多くの飲食店と比べると店内はゆったりしていて、とても過ごしやすい空間です。落ち着いた雰囲気で、食事をじっくり味わいたいときに最適な店です。価格も手ごろで、ベジタリアン対応のメニューもあり、地元客はもちろん外国人旅行者からの評判も良好です。水沢観音の参道の石段に向かう手前、約50メートルの場所にあります。予約なしでも入店できますが、祭事などの繁忙期には事前に電話で席を押さえておくと安心です。外国人旅行者の方も、料理の写真付きメニューがあるので注文に困ることはありません。うどんの価格はおおよそ1500円前後です。
ここで食事をすれば、料理もサービスも満足できるはずです。つゆには個性的なうま味があり、うどんはボリュームがあって弾力のある食感が楽しめます。住所は群馬県渋川市伊香保町水沢206-1(377-0103)、電話番号は+81 279-72-3019です。

藤屋本店
歴史のある店で、あたたかみのあるとても居心地のよい雰囲気が魅力です。打ちたての自家製うどんを味わえるほか、カレーうどんとして注文することもできます。提供までの時間はおおよそ6〜8分ほどです。月曜日は定休日なので、訪れる際は注意しましょう。祝日の場合は11時30分から14時30分までの営業となり、通常もこの時間帯が昼の営業時間です。遅い時間に食事をしたい方は、金曜または週末に訪れてみてください。金曜と土日には17時30分から20時30分まで夜営業も行っています。また、毎月第4火曜日も休業日です。うどんはおおよそ850円前後と、とても手ごろな価格で楽しめます。

みなみや
ひもかわうどんが食べられるのは群馬だけではありません。群馬まで足を運べなくても心配はいりません。日本各地に提供店があり、そのひとつが日本最北で最大の島、北海道にあるこの店です。海外からの旅行者にもおすすめされています。店内はシンプルで清潔感があり、席数はそれほど多くありませんが、手延べのひもかわうどんを味わえるのが魅力です。価格帯も650円から950円ほどと利用しやすく、コストパフォーマンスに優れています。
日本にはさまざまな種類のうどんがあります。他のご当地うどんについては、こちらからチェックしてみてください。










コメント