富士吉田の名物といえば「吉田のうどん」です。しょうゆや味噌をベースにした特製のだしで味わうこのうどんは、ここでしか食べられない絶品の郷土料理です。最大の特徴は強いコシのある麺で、市内のうどん店をすべて制覇した「うどんマイスター」と呼ばれるファンがいるほどの美味しさです。富士吉田を訪れたら必ず食べたい「吉田のうどん」の魅力や、味わえるお店、その楽しみ方をご紹介します。
富士吉田名物うどん・吉田のうどん
富士山のふもとで出会える、恵みの一杯。それは冷たい山の空気の中で、体を芯から温めてくれる力強い料理です。独特の強いコシと太さがある小麦麺が特徴で、味噌やしょうゆを合わせたつゆに、ゆでキャベツを合わせるのが基本のスタイルです。ほかにも、にんじんや肉、豆腐、天ぷらなどが入ることもあります。さまざまな薬味を加えて味の変化を楽しめるのも魅力で、鼻に抜けるような辛さから、食欲をそそるしっかりした塩味まで、店ごとの個性が光ります。スープのうま味が、弾力のある麺にしっかり染み込み、一体感のある味わいに。アレンジ自在の吉田のうどんですが、何より唯一無二なのはこの麺です。噛むほどに満足感と安心感を与えてくれるモチモチ食感は格別で、山梨県民のソウルフードともいわれています。

看板である太くモチモチの麺を、間近で見るとこのとおり食欲をそそります。
この太麺は、さまざまなスタイルで楽しめます。代表的なメニューには、馬肉を使った肉うどん、粗おろしの大根と揚げ玉が入った冷やしたぬきうどん、自分好みに味付けをしながら食べる湯盛りうどん、熱々の野菜煮込みで提供される鍋焼きうどんなどがあります。
吉田のうどんに欠かせない定番の薬味が「すりだね」です。唐辛子やごま、各種の唐辛子類などの香辛料を油で炒め合わせたもので、ピリッと辛いのが特徴ですが、辛さの度合いはお店によってさまざまです。

こちらが、吉田のうどんと一緒に並ぶことが多い「すりだね」のアップです。うどんを数口食べたあとに加えて、味の変化を楽しむ人も多くいます。

吉田のうどんは、たっぷりのつゆで食べるものから、ほとんど汁気のないものまで、スタイルはさまざまです。お店のこだわりや、お客さんの好みによって選ぶことができます。
吉田のうどんの歴史
富士山北麓の地域特有の気候が、「吉田のうどん」誕生の背景にあります。冷涼な気候と火山性の土壌のため、この地では稲作が難しく、その代わりに大麦や小麦が栽培されてきました。その結果、小麦粉料理が主食として根付きました。かつては、山に参拝に訪れる人々に向けて、うどんが振る舞われていたといいます。当時の主な産業は織物業で、女性たちは機織りに専念し、男性は行商に出て生計を立てていました。女性が手を守りながら仕事に集中できるよう、台所に立つのも男性の役目でした。力仕事をしていた男たちが、うどんを力強くこねたことで、あの固く太い麺が生まれたともいわれています。しっかり噛みごたえのある麺でこそ、食べたときの満足感を得られると考えられていたのです。
一杯の吉田のうどんを味わってみよう
富士吉田市内には、六十軒以上のうどん店があり、それぞれ個性豊かな吉田のうどんを楽しめます。多くは自宅を改装したような小さな店構えで、昼の時間帯だけ営業している店も少なくありません。吉田のうどんの麺は、基本的に手打ち・手づくり。強いコシと弾力のある食感を生み出しています。これこそが吉田のうどんのおいしさを支えるポイントです。うどん好きはもちろん、日本食が好きな人なら一度は味わってほしい一杯です。ここでは、おすすめの名店をいくつかご紹介します。
吉田のうどんが食べられるお店
くれちうどん

富士吉田で最初にご紹介するこちらの店では、手づくりの吉田のうどんが味わえます。どこか懐かしい、昔ながらの味わいが持ち味で、トッピングの種類も豊富です。人気の一杯は、味噌としょうゆを合わせたスープに、馬肉とゆでキャベツをのせたもの。名物の薬味「すりだね」もぜひ試してほしい一品として添えられています。味と価格のバランスのよさから高く評価されており、「ここが一番」と評する人もいるほど。初めて吉田のうどんを試す人にもぴったりの、王道の一杯です。
Sky Blue

こちらは、富士吉田名物の麺が楽しめるものの、場所は南都留郡にあるお店です。富士山のほど近く、吉田のうどんを代表する存在のひとつとして知られています。店内は最大四十六席ほどのゆったりとした空間で、雰囲気も良好。吉田のうどんを求めて遠方から訪れる人も多く、知る人ぞ知る名店ともいえます。伝統的な手打ちの吉田のうどんを、温かいものから冷たいものまで、さまざまなスタイルで提供。もちろん、ピリ辛の「すりだね」もお忘れなく。富士五湖の美しい景色を楽しんだあとは、ぜひここで満足のいくランチを。
とがわ

ここは、吉田のうどんの中でも「見た目の美しさ」で高い評価を受けているお店です。人気メニューは、富士山にちなんで名付けられた「富士山うどん」。山のような形の天ぷらに、味付けした半熟卵、たっぷりの野菜と名物の太麺が彩りよく盛りつけられています。場所は富士山駅ビル・Q-STAのフードコート内と便利で、一般的なうどん店より営業時間も長いため、吉田のうどんを気軽に楽しみたいときに重宝します。ボリューム満点で、しっかりお腹も満たしてくれる一杯です。
みやき

最後にご紹介する店は、富士吉田の中でも「一番おいしい」と評判の店です。多数の高評価クチコミがあり、非常に人気があります。この街の名物料理である吉田うどんは、この店の一番の稼ぎ頭でもあります。評価が常にトップクラスであるのには理由があります。ここでは、好みのスタイルの吉田うどんを選び、すりだねの薬味と一緒に味わってみてください。英語メニューはありませんが、英語話者の方は食べたい料理の写真を見せることで、問題なく注文できます。混雑することも多く、残念ながら営業時間も昼のみと限られていますが、味は抜群で、価格も手ごろです。











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